苫小牧市が2022年度に対応した児童虐待の件数は、前年度比18件減の190件だった。約4割が心理的虐待で、被害者の半数を未就学児が占めた。今年度も暴力にさらされる子どもが後を絶たず、市は室蘭児童相談所苫小牧分室をはじめ学校、保育園、医療機関などと連携し、未然防止や早期の発見に力を入れていく。
児童虐待を含む養護相談は市こども相談課が担当し、対象児童の人数を件数として集計している。同課は市民や関係機関などから寄せられた虐待疑いの通報すべてについて状況を確認し、虐待が認められたケースの対応や支援に当たっている。22年度中に受けた通報は184件で、対応件数は前年度から繰り越したケースも含め190件となった。
虐待種別では心理的虐待が77件(41%)で最多。次いで養育怠慢・拒否(ネグレクト)63件(33%)、身体的暴力50件(26%)が多く、性的虐待は無かった。
被害児童を年齢別に見ると、未就学児96人(50%)、小学生68人(36%)、中学生19人(10%)、高校生・その他は7人(4%)。通報者は学校44件、庁内の他の部署43件(前年度比30件増)が多かった。虐待加害者の約6割が実母で、実父は約2割だった。
関係機関が集まり、個々の事案の対応方法を協議する「個別ケース検討会議」は昨年度、虐待以外の事例を含め51回実施。市が対応したケースで一時保護に至ったのは52人で、うち28人は虐待が要因だった。
同課によると、児童虐待の対応件数は現行の集計方法になった17年度以降、年間200件前後で推移している。
斎藤健巳課長は「今年度に入ってからは、前年同期と比較すると件数はやや落ち着いているものの、深刻な状況にあることに変わりはない」と指摘。今後も庁内の他部署や小中学校、室蘭児相苫小牧分室などと連携会議を定期的に開き、切れ目のない支援態勢の構築を目指す。地域ぐるみで子どもを守り育てる機運の醸成へ、同課による出前講座の積極的な活用も呼び掛けていく。
















