高山 日本勢41年ぶり快挙 陸 上

陸上男子110メートル障害決勝で力走する高山峻野(中央)。右端は同着優勝したクウェートのヨハ=2日、中国・杭州(時事)

 長い写真判定の末に、高山はヨハ(クウェート)と同着で金メダルを手にした。男子110メートル障害決勝。この種目で日本勢として41年ぶりの頂点に立ち、ベテランの域に入った29歳は「栄誉あること。久しぶりに日本に金メダルをもたらすことができてうれしい」。

 レース運びは理想とは程遠かった。中盤でバランスを崩し、8、9台目のハードルに脚をぶつけた。「それがなければ、もうちょっと楽に勝てた」。タイムも13秒10の自己ベストに対して13秒41。決して満足いくものではなかった。

 7月のアジア選手権で優勝。準決勝で敗退した8月の世界選手権後には、右脚の肉離れで約2週間練習できなかった。それでもスタートから1台目のハードルまでの歩数を7歩に変更。試行錯誤をしながら結果を出した。

 この種目の日本勢は近年、世界選手権で5位に入賞した泉谷駿介(住友電工)を筆頭に記録の向上が著しい。来年のパリ五輪の代表争いは大激戦が予想される中、元日本記録保持者は「レベルが高過ぎて、今のままでは厳しい」と言いつつ、「あまり気負わなくていい」。自然体で来季を見据えた。

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