悩む若者支えるには 自殺予防へ苫小牧市が講演会 札幌学院大の村澤教授解説

悩む若者支えるには 自殺予防へ苫小牧市が講演会 札幌学院大の村澤教授解説
若者を取り巻く課題について理解を深める来場者

 若い世代が抱える生きづらさを理解し、支援の糸口を探る苫小牧市主催の講演会「若者のトリセツ」が9月30日、市民会館小ホールで開かれた。札幌学院大学心理学部の村澤和多里教授(52)が講師となり、引きこもりや自殺、不登校など若い世代を取り巻く課題について解説した。

 市の自殺予防事業の一環。市民ら105人が来場したほか、オンラインでも22人が参加した。

 村澤教授は国内では2000年に携帯電話大手がインターネットサービスを開始したことを起点に、「若者にとっては家に帰ってからが友人とのコミュニケーションの本番となり、ネットいじめなどの課題も生まれた」と指摘。その頃から、リストカットや自傷行為が注目されるようになったことも説明した。

 誰にも迷惑をかけず、もやもやした気持ちをリセットする方法として自傷行為に及んでしまう人も少なくないとして、「(自傷)しないと生活ができないほど、追い込まれているということの表れでは」と強調。同様に、引きこもり状態となる若者も、問題を一人で解決しようという気持ちが強い傾向にあることに触れ、支援に当たっては「相手が好きなものを共有したり、応援団のような気持ちで一緒に考えたりする姿勢が大切。ただし、支援者も一人で抱え込まないで」と呼び掛けた。

 また、市健康支援課の保健師が苫小牧の自殺者の傾向について報告。過去5年間の自殺者に占める40歳未満の若者の割合は37・7%に上り、全道(27・6%)や全国(27%)よりも大幅に高いことを明かした。

 澄川町在住の綿貫喜男さん(76)は「以前の職場で、自殺してしまった人を救えなかった悔しさを今も抱えている。支え方を学ぶことができ、とてもよかった」と語った。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る