水素供給網構築へ 市とスパークスが協定 苫小牧モデル全国に普及

水素供給網構築へ 市とスパークスが協定 苫小牧モデル全国に普及
協定を結ぶ谷脇会長(左)と岩倉市長

 苫小牧市と市内で水素の製造、貯蔵、輸送、利用までのサプライチェーン(供給網)を構築する実証事業を行うスパークス・グリーンエナジー&テクノロジー(東京)が13日、水素の普及促進に関する連携と協力に関する協定を締結した。市が脱炭素関連で企業と個別に協定を結ぶのは初めてで、同社は2025年1月にも水素製造設備を本格稼働させ、「苫小牧モデル」の水素利活用を全国に広げる考えだ。

 同社は投資会社スパークス・グループ(東京)の100%子会社。環境省の水素供給モデルを構築する実証事業を受託し、23~25年度に苫小牧市内で水素製造や供給などの展開を計画している。全国13カ所目だが水素製造能力は国内最大規模。協定で▽市有地の貸し付け▽実証事業の水素利用~など7項目の相互連携や協力を図る。

 協定の締結式を市役所で行い、同社の谷脇栄秀取締役会長と岩倉博文市長が協定書を交わした。谷脇会長は「苫小牧モデルを何とか成功させ、道内全域に広げていきたい」と意欲。苫小牧を事業地に選んだ理由について、苫小牧港と新千歳空港の「ダブルポート」があることなどを挙げて「水素を苫小牧から日本全国に届ける水素アイランドにしたい」と強調。岩倉市長も「苫小牧の発展に資する連携にしていければ」と力を込めた。

 市の廃棄物処理施設「沼ノ端クリーンセンター」隣接の市有地に来春、水素製造の水電解装置を着工する計画で、25年1月の本格稼働を目指す。同センター埋め立て処分場内に太陽光パネルを設置し、同センターのバイオマス発電の余剰分電力も使って、再生エネルギー由来の水素を最大で年間100万N(ノルマル=標準状態1気圧、零度)立方メートルを製造する。一般家庭300世帯分の年間消費電力に相当し、水素は市有施設オートリゾート苫小牧アルテン(樽前)や自動車部品製造トヨタ自動車北海道(勇払)などで活用する。

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