サッカー日本代表は、10月のカナダ、チュニジア戦をともに快勝で終えた。「競争があるからこそ今回の2試合もいい形で戦うことができ、結果的にも2連勝できた」。森保監督の言葉には充実感がにじんだ。
今回は三笘(ブライトン)らの主力不在に加えて、代表活動中にも負傷者や離脱者が出た。「誰が出ても勝つ、誰と組んでも機能する」。監督は今後の公式戦でも起き得ることと捉え、選手を幅広く起用し、戦術の浸透を図る強化方針を貫いた。
第2次森保体制となって8試合を消化。1分け1敗のスタートから6月以降は、ドイツ戦を含めて6連勝。カナダ戦までは、日本代表史上初となる5戦連続4得点以上をマークした。改善を進める攻撃面の変化は目覚ましいものがある。
日本の誇るサイド攻撃と速攻に加え、チュニジア戦では苦手としてきた「堅守」も攻略した。DFラインでボールを保持し、相手を食い付かせてから一気に攻め込む。新たな姿に「チームにインプットさせていく」。指揮官も好感触を得た。
11月から2026年ワールドカップ(W杯)アジア2次予選が始まる。指揮官は「3、6、9、10月で、3チーム分は編成できるくらい選手起用はしてきた」とチームの成長と底上げを強調。相手はミャンマー、シリア、北朝鮮と格下になるが「これまでの親善試合とは別物。より厳しくなる戦いを覚悟しないといけない」と決意を示した。

















