道は30日、人工知能(AI)を用いて文章などを作成する対話型の生成AIを業務に取り入れるための試行を開始した。各部局の約300人の職員が利用し、来年3月末までの約5カ月間にわたり効果と課題を検証。2024年度からの本格導入を検討する。
生成AIの業務への効果的な利活用について検討するため、職員が実際に安全に利用できる環境を整備し試行をスタートさせた。道が導入するのは、米新興企業オープンAI社が開発した文章生成AI「チャットGPT」と、米マイクロソフト社の検索サービス「Bing AIチャット」の2種類。それぞれの特性に応じて質問を投げ掛け、回答を庁内で使う資料やメール文の作成などに活用する。
試行に当たっては、情報漏えいなどの懸念があるため道独自のガイドラインを作成。データ入力に際して注意すべき事項としては、個人情報、機密情報、法令や契約により非公開とされている情報を入力しないこと▽道の業務だと分かるような聞き方をしないこと。回答を利用する際に注意すべき事項としては、根拠を確認すること▽権利侵害がないかを確認すること▽差別用語や倫理に反する表現が含まれていないか確認すること―などを定めた。
初日は職員が利用する様子を報道陣に公開した。次世代社会戦略局のデジタルトランスフォーメーション推進課の川合諒史主任(34)は「人間が一から考えるより網羅的にアイデアを示してくれる」と効果を話した。
道では、来年3月末までの試行を経てSmart道庁推進本部働き方改革専門部会で今後の利活用の可能性を検討する構え。
生成AIは、道外では福島県や茨城県などが既に業務に導入している。道内でも当別町が10月から全庁で本格利用を開始している。
鈴木直道知事は生成AIについて「基本的には業務の効率化と負担を軽減し、道民のサービス向上に寄与するのが主眼」と説明。試行に関しては「意欲ある職員が挑戦し、各職場で使ってみて課題を洗い出していく」とし、「行政分野は多岐にわたるので、どのような分野でより効果があるのか、試行の中で検討していきたい」と話している。
















