2023年度北海道文化賞贈呈式が30日、札幌市内のホテルで行われた。文化賞を受賞した白老町の古布絵作家宇梶静江さん(90)、彫刻家の國松明日香さん(76)、地域文化振興の村松隆さん(97)と文化奨励賞のジャズピアニスト野瀬栄進さん(52)、太鼓演奏家の茂呂剛伸さん(45)、書家の山田起雲さん(60)に鈴木直道知事から表彰状と副賞が贈られた。
本道の文化の普及と振興で功績が顕著な個人・団体を1949年度から顕彰している。今回で75回目。
このうち文化賞の宇梶さんは、アイヌ伝統刺しゅうの技法を基に古い布を重ね、カムイユカラ(神謡)を表現する「古布絵(こふえ)」や、文芸作品等を通じアイヌの世界観や精神性の普及継承に取り組んでアイヌ文化の振興発展に貢献している。
札幌市在住の國松さんは、鉄を素材に自然現象や風景を彫刻で表現し、まちの景色を彩る多くの彫刻を手掛け、アートコミュニティーづくりや大学や高等専門学校で教壇に立ち後進を育成している。
村松さんは、桧山管内江差町に「江差フォトクラブ」を創設。文芸誌発行や「江差追分会館」の設立に尽力するなど、地域の歴史文化の普及、保存と伝承に貢献した。
式辞で鈴木知事は「アイヌ文化、彫刻、音楽、書道、地域文化振興の分野で長きにわたり研さんを積み、輝かしい成果を上げ、本道の文化芸術の発展に大きく貢献された」と受賞者の功績をたたえた。
宇梶さんは「受賞はアイヌの子弟たちの教育の一環として頂いた。アイヌの同胞と一緒に喜びたい」と謝辞。國松さんは「数年来、作品が私という人間をつくってきたとつくづく思う。今しばらく制作活動を続けていける勇気を与えていただいた」と語った。村松さんは「北前船の廻船問屋の街並みや歴史ある風俗に刺激され関わってきた。先人から引き継がれた素晴らしい文化を次世代につなげたい」と述べた。
















