苫小牧港・西港西埠頭(ふとう)3号岸壁付近で15日、クジラの死骸が見つかった。同港に入港するRORO船(フェリー型貨物船)の先端に引っ掛かった状態で、重機により引き揚げられた。回収作業に当たった関係者によると、体長約17メートルで、重さは約20トン。船に損傷はなかった。引っ掛かった原因は不明で、死骸は専門機関による調査が検討されている。
苫小牧港管理組合などによると、同日午前11時ごろ、同岸壁に停泊するRORO船「あつた丸」(1万6053トン)の運航会社から「船の先端にクジラが引っ掛かっている」と同組合に連絡があった。
船は14日に仙台港を出発し、15日午前10時半ごろ、苫小牧港に入港。航行中、水面下にある球状の突起「バルバスバウ」に引っ掛かったとみられる。到着後、乗組員が気付いた。港内の船舶の運航への支障はなかったという。
クジラの種別や性別、死因などは分かっていない。
同日午後3時ごろ、同組合や同船の関係者の手配で回収作業が始まり、2台のクレーン車を使ってトレーラー車に死骸を移した。
作業に当たった久慈重機営業部の青木徹部長(48)は「(死骸が砂浜に)打ち上がることはたまにあるが、船に引っ掛かってくるのは珍しい」と説明。「大きさも通常は10メートル以下で、なかなかないサイズ。臭いもあまりしないので、死んでから1、2日程度ではないか」と述べた。
クジラの話を聞きつけた市民らが集まり、写真撮影する光景も見られた。港湾関係者の夫に教えられ、見に来たという苫小牧市ウトナイの主婦田中真由美さん(53)は「(クジラの死骸は)20年ほど前に勇払の浜で見て以来。一体どこで引っ掛かったのか」と不思議そうに作業を見詰めていた。
市美術博物館館で自然分野を担当する江崎逸郎学芸員は死骸の特徴から、「ナガスクジラの仲間と思われる」と指摘。「漂着したクジラを調べている研究者のネットワークがあり、こうした死骸は貴重な資料になる」と話した。
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