白老町社協職員でアーティスト喜納さん ミラノとローマでライブ

イタリアのファンが作ったフライヤーを手にするYUKKEROM(ユッケロム)こと喜納さん

 電子音楽(チップチューン)を自作して演奏活動を続ける苫小牧市三光町の団体職員、喜納悠介さん(34)が、「YUKKEROM(ユッケロム、喜納さんのアーティストネーム)の生演奏を自国で聴きたい」というイタリアのファンに招かれ、22、23両日にミラノとローマでライブを行う。海外での演奏は初めてで「とても光栄なこと。自分にとってもファンにとってもいい時間にしたい」と意気込んでいる。

 喜納さんは普段、白老町社会福祉協議会で地域福祉課主任として働いている。音楽活動は苫小牧東高校時代に始め、2007年から「ヘストローム」という3人組ハードコアパンクバンドで演奏。15年からユッケロム名義で電子音楽を自作し、ソロ演奏活動を続けている。

 作曲には、任天堂から発売されたゲーム機「ゲームボーイ」と専用ソフトを使用。完成した曲はドイツのベルリンに拠点があるSNSの音声ファイル共有サービス「サウンドクラウド」で発表しており、これまで約130曲を発信した。

 チップチューンは、ゲーム機などに用いられる音源を使用。ヨーロッパでは1970年代のドイツで、電子音楽グループ「クラフトワーク」が人気を集めるなど広く親しまれている。

 喜納さんの音楽は、約20年前に製造されたゲーム機を使うため意図せず演奏速度が遅れることもあるがそれがアナログ的なリズムのずれとして捉えられ、一つの魅力となっている。作品は西欧を中心に「人間的な熱を感じる」と高く評価され、ファンが多い。

 イタリアでも注目され、ルークというハンドルネームの男性(38)が同国でのライブを実現しようと、9人のファンと実行委員会を組織。「熱のこもった激しい演奏スタイルをイタリアでも見せてほしい」とミラノとローマで開くライブへの出演を昨年8月、メールで依頼されたという。

 両都市のライブには複数のミュージシャンが出演するが、いずれも喜納さんはメイン奏者として登場。持ち時間が最も長い。22日のライブ会場は、ミラノ最古の農舎を活用した「カッシーナ・オートジェスティタ・トルキエラ・センツアクア」。全4組が出演し、喜納さんは45分間演奏する。翌23日の会場は古代ローマ時代の港湾都市遺跡に建つ「ZKスクワット」で、全10組が出演する中、1時間ステージに立つ。プログラム(曲目)は用意せず、その場の雰囲気に合わせて演奏したい考えだ。

 喜納さんは「出演者の中で一番印象に残る演奏を届けたい」と目を輝かせている。

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