ドジャースの大谷は待ち望んでいた時間を楽しんでいるようだった。相手の開幕投手ダルビッシュと初対戦。「小さい頃から見ていて大好きな投手」と対峙(たいじ)し、力強いスイングで応じた。
一回に打席に向かうと、韓国の野球ファンからひときわ大きい声援が。初球の約154キロに体をのけ反らせたシーンに球場はどよめいた。4球目を打ち、最初の対決は遊ゴロに終わった。
2度目の対戦は三回2死。右翼方向へ特大のファウルを放った後、外角高めの速球をライナーで右前に運んだ。チームのユニホームと帽子を着用してスタンドで応援する妻の真美子さんの前で初安打を記録すると、すぐさま二盗も決めてみせた。八回には左前適時打で今季初打点も挙げ、勝利に貢献した。
オフにプロスポーツ史上最高とされる総額7億ドル(約1057億円)でドジャースと10年契約。基調とするユニホームの色が昨季の赤から青に変わっても、全力プレーで臨む姿勢はこれまでと同じだ。
尊敬するダルビッシュとの力比べを終え、「(打席で)会釈くらいしたかったけど、ピッチクロック(投球間の時間制限)で時間がなかったので、塁上からという感じになった。球も素晴らしく、一本何とか打てた。ここから何回もやっていくと思う」と充実の表情。新しいシーズンが始まった。














