「甚べい」創業50周年 今田社長に聞く 食の楽しみ方作りたい 安全、安心、健康を届け続ける

「甚べい」創業50周年 今田社長に聞く 食の楽しみ方作りたい 安全、安心、健康を届け続ける
安心、安全、おいしさを追い求めて50周年を迎えた甚べいの今田社長

 苫小牧市山手町の弁当製造・販売の甚べい(今田正義社長)が今年、創業50周年を迎えた。1974年に前身の辻食品を創業して以降、半世紀にわたって地産地消の食材にこだわった弁当を提供。コンビニエンスストアの台頭や新型コロナウイルス禍など、厳しい環境下でも市民に愛され続けてきた。今田社長に節目を迎えた感想や今後の展望を聞いた。

 ―50周年を迎えた所感は。

 「食べ続けてくれているお客さんのおかげ。本当に感謝している。これからも安全、安心、健康を届け続けたい」

 ―振り返って。

 「消費税(導入、1989年)やデフレと大変だったが、特にリーマンショック(2008年)当時、営業していた室蘭店舗の売り上げは半分になり、室蘭市内は結局全て閉店した。リーマンショックの打撃から脱出したと思ったら、(20年以降)新型コロナの流行で売り上げがまた低迷した。スポーツなど各種大会や会議の弁当がなくなった。(テークアウト人気の高まりで)店売りの弁当は多少良くなったが、それでは追いつかないほどだった。今はコロナも5類に移行し、状況は改善してきた」

 ―続けてこられた秘訣(ひけつ)は。

 「(1981年に)セブンイレブンが苫小牧に進出し、『駄目かな』と思ったが、コンビニのおかげで弁当を買うのが当たり前になった。大手やコンビニ、スーパー、レストランが弁当やテークアウトなど中食業に入ってくる時代。どうしたら生き残れるか考えた時、おふくろの味を再現することにした。家庭で使うのと同じ調味料で調理することで味に飽きない。食べ続けても体を壊さない。加えて道産食材を極力使うことで安心を提供してきた。つぶれることなく続けてこられた理由では。

 地元の野菜を直接農家と契約し、購入しているおかげで単価を抑えることができている。これまでも危機をチャンスに変えてきた。客数が減るのは当たり前の時代。我慢して続けていきたい」

 ―今後に向けて。

 「50年の節目が70年、80年、100年となるための土台作りの年になる。販売している弁当がおいしい、安全、地産地消であることは当たり前。これからは『映え(ばえ)』が大切。みんなで食べるお弁当が、そのときの話題の中心になるような見栄えだと、コミュニケーションツールとして役立つ。そういう食の楽しみ方を作っていきたい。

 今年は50周年の感謝企画として、弁当を感謝価格で提供する。このほど実施したとんかつ弁当は好評を頂いた。今後は6、8、10、12月に各1週間程度予定している。

 地元飲食店とのコラボなども企画したい。個人店と協力することで、相乗効果が狙える。全国チェーンなどと差別化を図りたい。

 会社が伸びるための土台作りも大事。従業員には会社を利用して自分を成長させていってほしい」

 甚べい
 1974年3月、苫小牧市糸井で辻義光氏が弁当卸を主業務に辻食品を設立したのが始まり。76年3月に法人登記し、同9月に社名を現在の甚べいに変え、本社、工場を有明町に移転。80年3月、本社、工場を山手町に移転した。現在、苫小牧市内で8店舗を営業している。

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