【パリ時事】セーヌ川が舞台となるパリ五輪開会式の安全対策は、フランスにとってかつてない規模になる。パリ警視庁が4月25日に開いた記者会見で、本番までの規制やテロ警戒区域などが明らかになった。
7月26日の開会式では各国・地域の選手団が船で6キロほど川を下る。式典はエッフェル塔近くのトロカデロ広場で実施。開会式で使う全エリア周辺の「準備区間」では、同1日から本格的な通行規制などが始まる。
テロ警戒区域はこの範囲にとどまらず、さらに広大になる。警視庁のヌニェス警視総監は「セーヌ川が見渡せる建物全てを1週間前から規制対象とする」と説明した。開会式で利用するエリアから離れていても、川を狙える位置にある建物は徹底的にチェックされる。
準備区間では飲食店の営業や工事は継続できるが、住民や、そこで働く人などは事前登録が必要。厳しい身元調査が行われ、出入りするためのチェックポイントも設けられる。警視総監は「できる限り通常の生活が続けられるようにする」としたが、住民の反発や登録でのトラブルが起きる可能性も否定できない。
区間内にある地下鉄の駅は閉鎖され、開会式の1週間前からセーヌ川での船の運航も禁止に。一方でルーブル、オルセーなど区間内の美術館は営業を許可され、入場には事前登録が求められる。
フランスではテロ警戒レベルが最高に引き上げられ、最近も16歳の少年が五輪期間中にテロを計画したとして逮捕された。安全面への不安は尽きないが、夏季五輪で史上初めてスタジアム外で行われるセーヌ川での開会式へ、大会関係者らは全力を尽くしている。

















