栄冠含め入賞7人 優至会塚本道場

全日本選手権を戦った工藤、古河原、塚本代表(右から)

 苫小牧の優至会塚本道場がこの春、極真空手の全日本級二つの大会で存在感を示してきた。小学生から社会人の7人が優勝や準決勝進出による3位入賞を果たした。稽古の場が活気づいている。

 第2回オープントーナメント全日本極真空手道選手権大会(4月21日、東京)

 代表と門下生が難関で戦い抜いた。

 工藤一彦(43)=トヨタ自動車北海道=はシニア男子40~47歳軽量級で準優勝。決勝では1度戦ったことがある東京の対戦相手と激突。「リベンジしたいと思った」と気負ったが、セコンドの指示が聞こえないまま、「力を出し切らずに終わった」とやや後悔する。「突きが得意なので、生かすスタイルを貫きたい」と敗戦をこれからの糧にする。「塚本鉄兵先生はみんなに背中を見せてくれる。ついていって強くなりたい」と語った。

 古河原光沙(42)=ジョイフィット苫小牧柳町=はシニア女子35~44歳で優勝した。昨年11月の流派世界大会覇者。今回の決勝は福井の対戦相手と決勝で延長にもつれ、審判団の判定も割れる中、体重差で勝利をもぎとった。「心が折れそうになったけれど、最後の15秒、セコンドが必死に声を送ってくれた」。土壇場で胴回し蹴りを懸命に繰り出した。「これからも鉄兵先生が言っている事を稽古で反復しながら100%できるようにしたい」と意気込む。

 道場の代表として塚本鉄兵(45)=トヨタ自動車北海道=はベテラン強者勢ぞろいのシニア男子40~47歳2回戦シードからの出発で、突き、蹴りの強打を旗印に2人を下し、準決勝は愛媛の選手と激突した。「全日本のタイトルは取りたかった」と言う昨年の世界大会覇者。下段蹴りなら野球の木製バット6本をへし折る猛者も「全力は出したけれど、敗れました」と3位の今大会を振り返った。試合には常に全力を傾ける姿勢だけは一貫できた。「弟子たちには負ける姿で背中を見せられた」と淡々と振り返る。「また一から。空手を楽しみながら、強くなるのみです」と割り切った。

   ◇    ◇

 第3回極真全日本ジュニアファイナルカップ(3月10日、横浜―学年区分は前年度)

 有望な若年世代が大舞台で躍進した。

 江口あかり(10)=苫小牧東小=は小学3年生女子で初入賞の3位。2人を破っての準決勝進出となったが、「足技のうまい相手にはガードを固めた」点が奏功。次の大会に向けて「スピードと技を出せるように稽古したい」と意気込んでいる。

 塚本大剛(12)=青翔中―ウトナイ小=は小学6年生男子軽量で初優勝。決勝は延長から再延長へ。気力の勝負で「突き、下段蹴り、膝蹴りを出せた」と振り返る。空手について「勝てる時の楽しさ、新しい仲間との出会い。どれも楽しい」と言い、精強な空手家になることが目標だ。

 木山耀太(12)=ウトナイ中―ウトナイ小=は小学6年生男子重量では5人を破って優勝した。決勝では長身の相手と戦い、間合いの隙に飛び込もうと「回り込もうと思って動いたことが良かった」と言い、胸突きを繰り出して試合を制した。「センスだけじゃないところで組手の技術を高めたい」

 山本悠世(16)=厚真高=は高校生男子重量で3人を次々とかわし、頂点に立った。「全部印象深い戦い」とし、前の対戦で敗れた相手にリベンジし、初顔合わせにも「得意の膝蹴りでポイントを稼げた」と言う。6月にも全日本級の大会が控えていて「パンチ力、蹴りの強さをつくり直す」と頼もしい。

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