苫小牧市市内で再生可能エネルギー由来の「グリーン水素」の製造、貯蔵、輸送、利用までのサプライチェーン(供給網)構築を目指す、スパークス・グリーンエナジー&テクノロジー(東京)は9日、安全祈願祭を樽前山神社で開いた。20日に市の廃棄物処理施設「沼ノ端クリーンセンター」隣接地で着工し、年内の完成と試運転開始、来年1月の本格稼働を目指す。
同社は投資会社スパークス・グループ(同)の100%子会社。環境省の既存インフラを活用した水素供給低コスト化に向けたモデル構築・実証事業の採択を2023年度に受け、グリーン水素のサプライチェーンを構築する実証事業を展開する。事業期間は25年度まで、総事業費は工費を含め15~20億円とみている。
沼ノ端クリーンセンター隣接の市有地約3500平方メートルに、水素製造の水電解装置を設置する。同センター埋め立て処分場内に太陽光パネルを置き、既存のバイオマス発電の余剰分電力も使い、再生エネルギー由来の水素を最大で年間100万N(ノルマル=標準状態1気圧、零度)立方メートルを製造。電力に換算すると一般家庭300世帯分の年間消費電力に相当し、オートリゾート苫小牧アルテン(樽前)やトヨタ自動車北海道(勇払)などに供給する。
安全祈願祭は関係者約30人が参加。峰松洋志グループCFOら代表者が玉串をささげるなど神事を粛々と行い、新設工事の無事故無災害を祈った。
引き続き市内ホテルで式典を行い、同社の谷脇栄秀取締役会長は「北海道で水素事業を展開するに当たり、『苫小牧モデル』の形で全道に広げていきたい。プロジェクト成功に向けて皆さんと知見をため、50年のカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出ゼロ)実現を進める」と意気込んだ。
同社と市は昨年10月、水素の普及促進に関する連携と協力に関する協定を結び、市有地の貸し付けや水素利用などで協力することを確認している。山本俊介副市長は来賓あいさつで「地元経済界も大きな期待を寄せている。できる限り協力させていただきたい」と述べた。
















