むかわ町にドラッグストア大手ツルハ(本社札幌市)の「ツルハドラッグ」が初めて出店する。鵡川農業協同組合(JAむかわ)が所有する町末広の建物にテナントとして入ることになり、10日に同社と農協が契約を交わした。秋ごろ開店する見通しで、地域住民の利便性向上が期待される。
同組合によると、建物は鉄骨造り平屋建て。延べ床面積2995平方メートルのうち、2549平方メートルを貸す。今月下旬までに同組合が所有する備品を撤去し、その後、店舗の設置作業が行われる予定。営業時間などは未定。
同組合には2023年12月ごろ、ツルハ側から相談があり、24年1月下旬から担当者間で店舗出店に向けた調整が行われてきた。3月に基本合意し、4月に同組合の総会で組合員に説明している。
町民が薬品を購入する場合、これまでは町内のスーパーの販売コーナーや苫小牧市内のドラッグストアなどに出向く必要があった。同組合は「スーパーまで遠い地域に住む町民の利便性が高まる。先方には、食料品も置いてもらいたいことを伝えている」と説明する。
建物は、1996年からスーパー「エーコープセレス店」として長年町民に親しまれてきたが、建物の老朽化や人口減などにより3月に閉店した。以来、鵡川地区のスーパーは1店となり、食料品を買うことができる店は限られている。
町内初のドラッグストアチェーンの進出について、町総合政策課は「子育て世帯からドラッグストアを求める声があったほか、まちなか再生につながることでもあるので歓迎したい」としている。

















