人手不足が深刻化 「高齢化」「若手不足」に懸念 苫信取引先企業アンケート

人手不足が深刻化 「高齢化」「若手不足」に懸念 苫信取引先企業アンケート

 苫小牧信用金庫(小林一夫理事長)は、東胆振や日高などの取引先企業を対象にこのほど行った特別アンケート「中小企業の人材戦略」の結果をまとめた。回答した220社のうち、「高齢化が進んでいる」が62・3%の137社、「若手が不足している」が54・5%の120社。日胆地域で人手不足が深刻化している現状が改めて明らかになる中、地域の企業や団体からは憂う声が上がる。

 アンケートで、人材状況の懸念について最大三つまで聞き、「高齢化」と「若手不足」への回答が突出。その他の答えは多い順に、「営業で働く従業員が少ない」が38社(17・3%)、「熟練者が不足している」が34社(15・5%)など。「懸念していることはない」と答えた企業は、30社(13・6%)にとどまった。

 このうち運輸業(17社)の回答は、「高齢化」が16社(94・1%)、「若手不足」が15社(88・2%)に上り、ほとんどの会社が現状を懸念している状況。4月から運転手の時間外労働に上限規制が適用され、輸送力の低下が心配される「2024年問題」も相まって、厳しい現状が浮き彫りになった。

 人材不足の対応策については、「中途採用の強化」が121社(55・0%)で半数以上に上り、「シニア雇用(定年・再雇用)の促進」が63社(28・6%)、「新卒採用の強化」が56社(25・5%)と続いた。

 2024年問題の影響は、「大きく悪影響」が20社(9・1%)、「やや影響」が80社(36・4%)で、計5割弱が悪影響と見込んだ。一方、「対応を取った」は34社(15・5%)にとどまり、「必要性は感じているが対応していない」が87社(39・5%)に上った。

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 人手不足の解消策をなかなか見いだせず、市内の事業者や関係団体からも嘆きの声。市内路線バスを運行する道南バス(室蘭市)は「社内は50代以上が7割。今後は退職者が増え、さらに厳しくなる」と明かす。

 同社は説明会を増やすなど人材確保に力を入れているが、「入社する人の倍近い社員が(定年などで)退職している」と説明。今年4月の路線再編で効率化を図ったが、人手不足は解消し切れていない。

 同じく残業時間の上限規制が始まった建設業も人手不足は深刻。苫小牧建設協会の佐藤直生専務理事は「若い世代が少なく、現場監督などの技術者も、職人も常に足りていない」と話している。

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