聴覚障害者によるバレーボール競技「デフバレーボール」の女子日本代表、石原美海(みなみ、21)が22日、苫小牧市役所を訪れ、第5回デフバレーボール世界選手権大会の優勝を報告した。石原は「たくさんの人からの応援をいただき、金メダルを獲得できた」とあいさつ。木村淳副市長は功績をたたえ「今後のさらなる活躍に期待し、デフリンピックでも金メダルをつかみとってほしい」と激励した。
苫小牧市出身で先天性の聴覚障害のある石原は小学4年でバレーボールを始め、北海道栄高1年の時、デフバレー日本代表候補合宿に初めて参加。2022年5月、夏季デフリンピックブラジル大会で国際大会の舞台を初めて踏んだ。
さまざまなポジションをこなす石原だが、今回の世界選手権では、リベロとしてチームのコートを死守した。「拾ったボールをチームメートが得点につなげてくれた。みんなに声を掛け、笑顔でプレーすることを心掛けた」と大会を回顧。ベンチからコート上のチームメートの様子を見て「外から見て感じたことをコート上で共有した。良いときも悪いときもチームの雰囲気を良くすることで団結も強くなった」と振り返る。
来年には東京開催のデフリンピックが控えている。「デフリンピックでも金メダルを獲得する」とほほ笑み、毎月1度行われる合宿に参加して腕を磨き続ける。また、在籍中の北翔大バレーボール部としてもインカレベスト8を目標に奮闘中。さらなる高みを目指すべく、バレー、デフバレーでのそれぞれでの活躍を誓った。
世界選手権は6月21日から30日、沖縄県豊見城市で行われ、男子8カ国、女子5カ国が出場。日本は準決勝でトルコを3―0、決勝でアメリカを3―1で下し、大会初優勝を果たした。

















