安平町は同町に移住して起業を目指す人を発掘する「Fanfare(ファンファーレ)あびら起業家カレッジ」事業で、参加者が町内に1泊2日し、まちの課題と解決アイデアを考える「あびらアイデアソン合宿」を17、18両日に実施した。札幌市や北見市など町外から21人が参加し、グループで町を巡って町民と交流し、課題解決プランを作り上げた。
事業は、持続可能で活力あるまちづくりのため、新しい働き方や起業、事業創出にチャレンジする人材を掘り起こす移住施策の一環。2021年度から実施している。
今年度は、アイデアソン合宿を通じ、同町での起業、移住定住に関心のある町外者に町内で活動する人たちと交流してもらい、ビジネスの種になる事業や取り組みを考えてもらう。同時に、事業への参加者募集を開始。応募者が町に滞在して町職員らとアイデアに磨きを掛ける「ビジネス合宿」を11月、事業をプレゼンテーションする「最終選考会」を12月に行い、事業プランを採択した人に町での起業を支援する。
合宿初日、参加者は4グループに分かれ、町早来大町のチャレンジショップや道の駅あびらD51(デゴイチ)ステーション、早来学園などを見て回り、町に理解を深めた。夕食でバーベキューを味わいながら参加者同士で交流し、町さかえ合宿所(町早来栄町)に宿泊した。
翌日は、グループでワークショップを行い、「菜の花やチーズを生かした特産品をつくり、道の駅で販売して関係人口増加を目指す」「高齢者が住みやすい施設を集めたシニアタウンを形成すると、家族などが集まることで活性化できる」などのまちおこしアイデアを発表し合った。
参加した札幌市の会社員、小林未歩さん(36)は「メンバー同士で積極的に意見を出し合えた。安平町の子どもには開放的な学びの場、大人には希望の活動を地域でできる環境がある」と話す。同市の会社員、佐藤巧さん(23)は「出身が関西なので、関西の魅力を伝えることをしたい」と述べた。
町は、11月16、17両日に町内で開くビジネス合宿の参加者を募集している。希望者は特設サイトを通じて応募できる。

















