中高生らがヤングケアラーの動画制作 順次公開 苫小牧

とまこまい港まつり会場で撮影したシーンの一場面

 大人に代わって家族の世話や介護、家事などを担う18歳未満の子ども・ヤングケアラーを地域で孤立させないため、苫小牧市内の中高生らが手掛けた啓発動画3作品が23日から順次、インターネット上で公開される。市ヤングケアラー支援条例に基づく市の事業。祖母を介護する子どもやヤングケアラーの友人を心配する子どもに焦点を当てたショートドラマ風の動画などで、若い世代を中心に多くの市民の関心を呼び込みたい考えだ。

 動画は市から業務を受託した、地域情報サイトまいぷれ苫小牧(元中野町)内の「苫小牧ヤングケアラーを考える会」が制作した。

 同会が7月9日から8月3日まで市民活動センターで3回実施した動画制作のワークショップに中高生や大学生、20代の社会人ら延べ33人が参加。若い人の視点やアイデアを盛り込んだ3作品を完成させた。

 1作品目には全3回のワークショップの様子や、第69回とまこまい港まつりのメイン会場・中央公園(若草町)で撮影した協力呼び掛けシーンを収録。まつり来場者が「みんなで声を届けよう ヤングケアラー」と声を合わせる場面も収めた。

 2作品目は学校祭の準備にクラス全体で打ち込む中、家庭の事情でアルバイトや家事を優先せざるを得ない女子生徒と、それを心配する友人のやり取りを描いたショートドラマ。「話を聞くだけでも応援になる」というメッセージを込めた。

 3作品目は母に代わって祖母の介護や炊事を担う男子生徒が、支援団体に相談して話を聞いてもらったことで心が軽くなる様子をドラマ仕立てで表現。ショートドラマ2作品は、市内の演劇集団群’73の協力を得て撮影した。

 21日、制作に携わった中高生4人と同会メンバーらが市役所を訪れ、木村淳副市長に動画の完成を報告。2作品目を制作した宮崎佑愛さん=苫小牧南高校3年=は「困っていても、知らない人に相談するのはハードルが高い。周りの友達が手を差し伸べられるといいな―と考えながら作った」と語った。

 幼いきょうだいを世話する友人がいるという今野瑠璃さん=苫小牧明倫中3年=は「ヤングケアラーは社会課題と捉えられがちだけど、生き方の一つだと思う。自分がそのような状態になったとしても周りに助けを求められるよう、柔らかい印象に変えたいと思った」と話した。

 動画を視聴した木村副市長は「ヤングケアラーについて多くの市民に伝える上でとても力になる」と感謝した。

 動画は23日から順次、まいぷれ苫小牧のユーチューブチャンネルで公開される。

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