甚べいが事業譲渡 「麺や虎鉄」のプラスツーに 雇用継続、社名変更せず

甚べいが事業譲渡 「麺や虎鉄」のプラスツーに 雇用継続、社名変更せず
事業譲渡を従業員に説明

 苫小牧市山手町の老舗弁当製造・販売の甚べいは28日、ラーメン店「麺や虎鉄」などを運営する札幌市のPLUS2(プラスツー、土谷貴社長)に全発行済株式を売却した。プラスツーの完全子会社となるが、「甚べい」の社名や店名などは変更せず、従業員60人の雇用も継続。甚べいの今田正義社長(72)は同日付で社長を退任し、代表権のない顧問に就いて円滑な事業継承を進める。

 甚べいは1974年に設立(当時辻食品)。76年に法人登記し、同9月に現社名に変えた。半世紀にわたって地産地消の食材にこだわった弁当を販売し、市内で現在8店舗を営業している。2024年2月期(23年3月~24年2月)の売上高は約3億8000万円。

 今田氏は約3年前から自身の年齢を鑑み、社内での引き継ぎを模索したが、後継の適任者が見つからず断念。事業売却を仲介する事業承継通信社(東京)を通して、「従業員の今後を支え続けられる会社」としてプラスツーへの事業譲渡を決めた。売却額は非公表。

 プラスツーは06年設立。道内でラーメン店や居酒屋など6社45店を展開。後継者がいない企業の事業継承にも積極的で、札幌のラーメンチェーン「味名人桃太郎」や大阪の「彩色ラーメンきんせい」などの運営も引き継いでいる。

 28日に従業員向け説明会を市民会館で開き、事業譲渡などについて説明した。今田氏は「これから10年、20年と自分が続けることはできない」と述べ、「飲食業で50年続けて来られたのは奇跡みたいなもの。ビジョンを持って続けていってほしい」と期待した。

 甚べいの新社長にはプラスツー取締役の鈴木章夫氏(41)が同日付で就任。鈴木氏は「地元の客に支持される弁当店として継続し、進化していきたい」と意気込み、「電話対応のみだった注文受け付けでラインを取り入れるなど、従業員もお客も楽になるような効率化を図っていく」と述べた。

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