35歳の富田は男子400メートル自由形(視覚障害S11)で2大会連続のメダルに輝いた。レース前にはリラックスした様子で笑顔を浮かべ、楽しみながら臨んだ舞台。「こういう結果になったことに感謝したい」と感慨深げだった。
16歳から網膜色素変性症のため、視力が低下。障害のある人への理解向上や共生社会実現の役に立ちたいという思いで社会人になってからパラ競技を始め、今もその思いが原動力になっている。
3年前の東京大会後、年齢を理由に400メートル種目からは遠ざかっていたが、メダル獲得の可能性が高いと考えて昨年本格的に練習を再開。体力を鍛える練習に何度もくじけながらも耐え抜き、「自分の可能性に気付かせてもらった」と振り返った。
今も成長を続け、必死の努力でつかんだ銅。金色ではなくとも、価値の大きさは計り知れない。

















