和道流空手道連盟の第9回国際大会兼第60回全国大会(8月25日まで、東京武道館)の基本組手部門で苫小牧の工藤由教(41)=豊心会支部長=と早坂謙一(55)=王子製紙空手部支部長=が初優勝を飾った。王子門下の鈴木優斗(10)=北光小=も小学5年形の部でベスト8に入る健闘を果たした。
同流派の基本組手はさまざまな体さばきを盛り込んだ1~10本目までの番号付きで内容が定められており、2人一組が格闘戦を演じて攻撃、防御の体さばきを見せる。予選は指定された番号の組手、決勝は自由選択した組手を演武して対戦相手となる組との勝負を判定に委ねた。
25組が出場したトーナメントで工藤・早坂組は着実に進撃した。上位に進むと欧州から来日した和道流一門の組とも対戦を重ね、4組目の対戦となった決勝ではオランダの組を上回ったとの判定を得て撃破した。「国内勢でベスト4に残ったのはわれわれだけ。最後は日本のためにもという気持ちで演武に臨んだ」と工藤。早坂は「(優勝の)タイトルよりも、思うところ、これまで体に刻んだ和道流が追求する動きを出し尽くしたかった」と振り返る。
苫小牧で修行し続けた和道流の2人、6段の工藤、5段の早坂がタッグを組んでの世界大会挑戦は今回で4回目だった。感慨深い初優勝に工藤は「元苫小牧地区空手道連盟会長の故小柳浤一さんをはじめ、私を導いてくれた師匠たちの助言を思い出します。2人でやる基本組手では意識がずれることもある。話し合いを重視せよ、とか」。早坂も同意してうなずき、「まだ反省点はある。また来年の大会を目指して結果が出るよう一から精進します」と語った。
師匠らと共に学年形の8強入りで敢闘賞を受け取った鈴木も幼稚園から続ける空手を極める真っただ中。「形の動作の中で一発で決めるべきところを決めたい。10月の北海道大会で頑張りたい」と言い、張り切って稽古している。




















