ダイナックス沼ノ端アイスアリーナ(苫小牧市北栄町)は23日、兵庫県立尼崎稲園高校2年生の修学旅行に併せたカーリングの競技体験を受け入れた。同アリーナは今シーズンの営業開始を前にカーリングができるようにリンクを整備しており、旅行者の体験を受け入れるのは今回が初めて。
修学旅行で本道を訪れた学年271人のうち、苫小牧でのカーリング体験コースを選択したのは男女38人。生徒たちはスケートリンクの上で6、7人ずつのグループに分かれて、ブラシで氷面を掃くスウィーピングをしたり、ストーンを投げる体験をしたりした。競技を指導したのは札幌国際大学カーリング部の学生、OBら4人。
約2時間の体験授業中、慣れない氷上で生徒が転ぶと笑いが起きたり、好プレーの場面では歓声が上がった。生徒の一人酒井優さん(17)は「カーリングはテレビでしか見たことがなくて、身近に感じる機会がなかった。ストーンを円の中に入れるのも難しかった」と語った。
同施設でのカーリング体験ツアー受け入れは、指定管理者の苫小牧市スポーツ協会が市などと共に昨年から関西方面の学校に誘致活動を進めて実現した。需要の高さを踏まえ、今年5月に従来のアイスホッケー用のラインやスポットに追加して「ハウス」とよばれるターゲットの円を描いてから氷を張るなどリンクを体験会や競技がやりやすい仕様にした。
同協会は今後もこうした修学旅行の体験授業を受け入れる予定。小金澤周平事務局次長は「カーリングができるリンクを整備したことで地元の競技人口が増えてくれたらうれしい」と話し、スケート利用にとどまらず、カーリングも加えた施設のフル活用を目指している。

















