人材派遣業シグマスタッフ(本社東京、鈴木由生社長)は1日、道と苫小牧市から受託した介護人材確保の3事業で、2018~22年度に総額約1億7300万円を不正に過剰請求していたと発表した。内訳は道に約1億4000万円、市に約3300万円。同社は全額返還する方針だが、道と市は刑事告訴を検討している。
過剰請求した委託業務事業は、道が「北海道潜在的介護職員等活用推進事業」と「外国人介護人材受入研修事業」の2件で1億4015万円。市が「介護人材確保支援事業」の1件で3338万円。同社は道と市それぞれに同一社員の人件費を重複して請求したり、委託事業に関係のない人件費などを架空に請求したりしたという。
道によると、事業は上限額を契約書に記載し、条件を付記する準委任契約で、実際に使った金額を支払う仕組み。道は委託事業終了後に報告書を調査しているが、「書類上は整っていたので見抜けなかった」と説明している。
同社によると、経費の実績が委託料を大幅に下回れば、次年度の委託料が大幅に減額されると懸念し、委託料の上限まで請求を続けるに至ったという。関与したのは社員7人で、うち5人は退職しているが、過請求の業務マニュアルも作成していたという。
今年4月に道に対して匿名の投書があり、道と市で事実関係を精査していたという。同社の鈴木社長は記者会見で「北海道民、苫小牧市民の皆さまに多大なるご迷惑をおかけし、申し訳ございませんでした」と陳謝し、過大請求分は「速やかに返納する」と述べた。
















