苫小牧市の2024年度予算編成方針がまとまり、庁内で編成作業が本格化している。24年度は物価高騰などの影響で、市の財政状況が厳しさを増す見通しの中、子ども・子育て応援や人口減対策などに重点配分する。編成方針では「最小の経費で最大の効果を上げる」との基本を改めて掲げた上、市民生活に支障がないよう必要な行政サービスの確保、持続可能で健全な財政運営に取り組む。
24年度の経常収支は、物価高騰や労務単価の上昇などにより、施設の維持管理費などがこれまで以上に増加し、厳しい状況が続くという想定。主要事業に必要な一般財源は前年度同様、不足分を貯金に相当する財政調整基金の取り崩しで賄う。
経常的な経費が増えることで、自由に使える財源は減るため、基本方針では「限られた財源の効率的、効果的な活用が求められる」と強調。市長公約や市総合計画第7次基本計画に掲げた施策に加え、「子ども・子育て応援」と「人口減少社会への対応」の施策に予算を重点配分する。
適正な予算計上へ、事業ごとに目的や内容、事業経費をまとめた調書を財政課で1件ずつチェックする「一件査定方式」を前年度に引き続き実施。既存事業は、市民ニーズとの適合や事業の達成状況を検証し、その事業を継続するかどうかの判断や再構築の必要性を精査する。新規事業は、成果や効果を目標として定めて組み立てることを基本とした。
さらに財政部は編成要領で、企業版ふるさと納税・ガバメントクラウドファンディングの活用をはじめ、広告の拡大やネーミングライツの導入など、さらなる収入の確保を求める。歳出も、複数業者から見積書を取り寄せる適切な価格計上を原則とし、単なる前年度実積の踏襲を戒めている。
また、10月のインボイス(適格証明書)制度導入を踏まえ、事業者がインボイス制度対応の可否によって、不利益を被らないようにすることを明記するなど、財政の現状や取り巻く環境の変化に応じた編成方針・要領となっている。
今年度は職員向けの予算編成説明会を行わず、10月17日に岩倉博文市長が庁内の動画配信で伝達した。今月16日までに各部が主要事業費などの予算要求書を財政部に提出し、事業内容や効率性、公益性などのヒアリングを行い、新年度予算に盛り込むかどうかを検討する。
















