今夏の猛暑を受け、苫小牧市教育委員会は2024年度、市内小中・義務教育学校37校の夏休みを3日延ばし、30日とする方針を固めた。年々暑さが増す中、移動式の冷風機「スポットクーラー」導入と合わせ、授業中の熱中症など事故防止につなげたい考えだ。
道教育委員会が道立高校の来年度の夏休みの延長を検討しているのを受け、市教委も市内小中学校向けに具体的な対策を講じる。
現在、苫小牧市の小中学校の長期休業は夏休みが27日間、冬休みは23日間。夏冬合わせて「50日」という規定があり、その範囲内に収める必要がある。
市教委は今夏の記録的な暑さを受け、来年度の授業中の熱中症、集中力低下対策を校長会と協議。9月下旬、夏休みを30日間に延長する方針を確認したという。
具体的には7月26日から8月21日までだった夏休みを、24年度は7月27日から8月25日までに後ろ倒し。猛暑を回避し、次学期に良いスタートを切れるようにする。
一方、冬休みについては総休業日数を変更しないため、20日間に短縮。苫小牧の冬は比較的積雪が少なく暖房設備も充実しているため、夏対策を重視する。
市教委教育部の東峰秀樹参事は「『来年度はスポットクーラーなどが導入されるので問題ない』といった声も聞かれるが、登下校や屋外学習などで思わぬ事故が起きる恐れがある」と指摘。8月には伊達市で小学2年の女子児童が死亡した事案もあり、「命を最優先にした対応」と強調する。
その上で、「導入後に学校行事の日程調節など、さまざまな問題が浮上すると考えている。現場の意見も踏まえながら臨機応変に対応したい」と語る。
夏休み延長方針については新たな安全対策として歓迎する意見が多いが、児童生徒の間では「(今夏は)暑くて勉強どころじゃなかったので良かった」「冬休みが短くなったら家族と旅行に行けない」など賛否両論。共働き世帯の保護者からも「子どもの居場所づくりが課題」「夏休みが長くなる分、お昼を用意しないといけない」といった戸惑いの声も漏れる。
今夏は全道的に厳しい暑さに見舞われ、市内でも8月12日に観測史上4番目に高い32・4度を記録。同月23~26日には胆振管内で初めて「熱中症警戒アラート」が発表された。これを受け、市教委は小中学校の学校防災マニュアルの臨時休校基準を見直したほか、熱中症の症状や予防策をまとめたガイドラインを新たに策定。市内の全小中・義務教育学校の普通教室約600室への「スポットクーラー」導入を決めた。
















