道内最大規模の美術展「第97回道展」(北海道美術協会主催)の一般部門で、苫小牧市音羽町の末澤香さん(58)の日本画「仲間と」が新人賞に選ばれた。2度目の挑戦で入賞を果たした末澤さんは「なんとか入選はしたいと思っていた。新人賞と聞いてびっくりした」と笑顔をはじけさせた。
一般部門には日本画、油彩、水彩、版画、彫刻、工芸から325点の応募があり、10月15日に新人賞11人が発表された。東胆振からの受賞は末澤さんのみ。作品は同19日~11月5日、札幌市民ギャラリーに展示された。
「仲間と」はF100号(162センチ×130・3センチ)の大作で、トマトのビニールハウスの中で鶏を抱く男の子と、それを見詰める犬、足元に擦り寄る猫を描いた。審査員からは「猫と犬、鶏を抱いた少年の空に駆け上がるようなスパイラル構成が美しい」と高い評価を受けた。モデルは末澤さんの知人の子どもで「口数が少なく控えめだが、自然の中で育つたくましさを感じた。その子を思って描いたことが賞につながったのでは」と話す。
現在、道展会員で院展院友の中野邦昭さん(札幌市在住)が指導する苫小牧市内の日本画サークル彩華で代表を務める。初めて出品した昨年の道展は、入選まで「あと1点」で落選。搬入当日まで細かい手直しを加えていた反省から、今年は月1回のサークル活動に加え、分からない部分があれば中野さんにLINEで質問し、余裕を持って仕上げた。
「日本画は顔料の美しさや奥行きのある絵が描けることが魅力。見ていて穏やかな気持ちになる」と語る末澤さん。今後も「自分の好きな色の組み合わせを探したり、絵の具を扱う感覚を磨いたりしたい」とさらなる高みを目指す。「サークルにも若い会員が入会し、刺激になっている。高め合いながらできる範囲で頑張りたい」と力を込めた。



















