苫小牧市と東京都八王子市の姉妹都市締結50周年を記念した「八王子車人形苫小牧公演」が17日、市文化会館で開催された。車輪が付いた箱形のろくろ車に座り、1人の人形遣いが1体の人形を操る国の重要無形民俗文化財で、世界各国で公演を行う西川古柳座が3演目を披露した。しなやかに動く人形たちに約350人の観客は終始くぎ付けで、八王子市の伝統芸能に理解を深めていた。
祝いの踊り「三人三番叟(さんばそう)」で幕開けし、「釣女」、「東海道中膝栗毛―赤坂並木より卵塔場の段」が演じられた。良縁に恵まれたい独身の大名と従者太郎冠者による「釣女」は、釣りざおで美しい女を釣り上げた大名にあやかろうと、太郎冠者もさおを投げるが、大変な醜女を釣り上げる話で、感情豊かにコミカルに動き回る人形の姿に会場からは笑いが起きた。
演目の合間には、5代目家元西川古柳さんと柳玉さんによる人形解説も実施。「神とわれわれの世界をつなぐ架け橋と考えられていたのが人形」と紹介し、「人形遣いの左手で人形の首と左手を動かす」などの仕組みを伝えた。
最後は真っ赤な衣装に身を包んだ人形が登場し、巧みな操りの下、フラメンコを踊ると会場から大きな拍手が送られた。
市内明野新町の保育園園長遠藤明代さん(75)は「人形が人間と一体化していて感動した。伝統芸能という枠にとらわれず、(フラメンコといった)現代風のアレンジもあってびっくりした」と話した。
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公演に先立ち16日、苫小牧勇払中学校で西川古柳座によるワークショップが開かれた。生徒のほか近隣住民ら計58人が参加。人形遣い体験では、両手、両足を使って人形を扱わなければならず、生徒たちは悪戦苦闘しながら人形に命を吹き込んだ。
1年の佐々木一稀さん(13)は「腕を動かすのが難しかった。(人形遣いの人たちは)簡単に動かしていてすごい」と話し、3年の国広愛音さん(15)は「実際に体験してどういう作りになっているのか詳しく分かって楽しかった」とほほ笑んだ。
同校は今年、八王子市恩方中学校と姉妹校盟約20年の節目の年で恩方中の生徒のメッセージも披露された。



















