苫小牧信用金庫(小林一夫理事長)は、東胆振や日高などの取引先企業を対象に行った、中小企業の事業承継に関する特別アンケートの結果をまとめた。回答した234社の半数以上で、代表者(社長)の年齢が60代以上に達する中、後継者問題に対して「まだ考えていない」との答えが3分の1程度と最多だった。
調査は9月1~7日、無記名のアンケート方式で行った。同信金の本店や支店の所在地で、札幌圏を除く東胆振や日高、千歳市の282社を対象に実施。回答は234社で、回答率は83%。代表者の年齢層は多い順に60代が31・2%(73社)、50代が27・4%(64社)、70代以上が23・1%(54社)で、60代以上が過半数となった。
後継者問題に対する設問では、「まだ考えていない」が最多の34・6%(81社)だった。次いで「後継者はいるが、まだ決まっていない」が20・5%(48社)に上り、「後継者はすでに決まっている」は17・5%(41社)にとどまった。「候補者が見当たらない」との回答も35社(15%)に上った。
また、承継先の問いでは、「子ども(娘婿などを含む)に承継」が最多の65社(27・8%)だったが、拮抗(きっこう)する格好で「現時点で考えるつもりはない」が26・9%(63社)。さらに「現在の事業を継続するつもりがない」が10・7%(25社)、「非同族の役員、従業員に承継」が10・3%(24社)と続いた。
事業承継の問題点について、三つまで選択できる設問では、「事業の将来性」が最多の40・2%(94社)で、業種別では卸売、小売、建設業からの回答が多かった。続いて多い順に「後継者の力量」が29・5%(69社)、「従業員の雇用維持」が26・5%(62社)。
同信金は「家族経営の零細企業も多く、すぐに引き継げる体制をつくるのは難しいのでは」と分析。長引く新型コロナウイルス禍や物価高などの影響で、中小企業を取り巻く環境は厳しさを増す中、同信金にも承継に関する相談が寄せられており、「自分の代で区切りをつける考えの人もいる」と説明している。
















