環境省と、千歳市の支笏湖周辺の民間事業者でつくる一般社団法人国立公園支笏湖運営協議会は1日までに、同湖畔の一部エリアで9月に実施した、水辺利用者に「支笏湖環境保全協力金」を求める実証実験の結果をまとめた。同月1日~30日の1カ月間で計3184人が500円の協力金徴収に応じ、アンケートの結果、金額については約6割が「妥当」と回答した。
協力金制度は近年、同湖でカヌーやカヤックなどを楽しむ人が急増する中、環境保全と利用バランスの適正化を図ろう―と受益者負担の観点から導入を目指している。
実証実験は、千歳市支笏湖温泉地区の第5駐車場近くの千歳川沿い水辺エリアで実施。腕章を着用した徴収員が毎日午前9時から午後5時まで常駐し、カヌーなどに乗らなくても同エリアに入る人すべてに協力金の支払いを求めた。
その結果、徴収に応じた3184人からの協力金の総額は約160万円で、支払いを拒否した人は徴収員の把握分で70人だった。
併せて湖畔で実施したアンケート調査には、約160人が回答。「500円」という金額は63・1%が「妥当」とし、「もっと高額でもよい」は6・9%で、「もっと低額がよい」は18・8%、残りは未回答という。
自由記述欄には「任意であれば支払う人は少ないのでは」「1年ごとに協力金の収支と使用用途、効果など公表してほしい」といった声が寄せられた。
28日、支笏湖ビジターセンターで開かれた実証実験の報告会で、出席者から制度導入に対し目立った異論はなかった。
ただ、幌美内、モラップ、美笛については制度の対象外となる見通しで、協力金負担を避けたい水辺利用者がこれらの地区に流入する可能性があるとし、安全対策の徹底を求める声が上がり、幼児からは負担金を徴収しなくてよいのでは―といった意見も出た。
環境省は来年度の協力金制度導入へ運営方法などの詳細を詰めるが、金額は500円程度とする方向で調整する。
今回、徴収した協力金は千歳川に沈むドラム缶や水辺に放置された船舶の撤去費用をはじめ、救命用浮き輪・ライフジャケットの購入費、徴収員の人件費などに充てる予定。同省支笏洞爺国立公園管理事務所の千田智基所長は「協力金制度に一定の理解が得られた結果となった。課題を一つ一つ検証し、来年4月の運用開始を目指したい」と述べた。
















