先日取材した防災訓練で、消防団員が「火災の時は119番、もしくは公衆電話の緊急通報ボタン」と呼び掛けた時、「公衆電話、いつから使ってないんだろ?」と思った。
記者は20代。携帯を持たされたのが中学からで、小学生までは公衆電話を利用していた。なけなしの10円で母親に用件が伝えられるよう早口で話したり、間違えて緊急通報ボタンを押したり、ダイヤル式もギリギリ残っていたので、それなりに理解はしている。
総務省によると、情報通信機器(携帯電話およびスマートフォン)の世帯保有率は2020年度で9割を超える。取材先の小中高生との世代間ギャップを自覚するため公衆電話の話をよく用いるが「使ったことがある」と答えた子に出会ったことがない。災害時の赤いボタンと言われて理解できるのだろうか。命に関わる話なので、使用法を学ぶ機会があってもいい気がする。
存在を忘れかけていた公衆電話。一度、実家にかけてみようと思った。(富)









