人手不足企業58・8%に 建設とサービスで顕著 帝国データバンク札幌支店

人手不足企業58・8%に 建設とサービスで顕著 帝国データバンク札幌支店

 帝国データバンク札幌支店は、人手不足に対する道内企業の動向調査結果を発表した。今年10月時点の正社員の人手不足企業の割合は前年同月比2・8ポイント増の58・8%となり、2006年5月の調査開始以来、最高水準となった。

 業界別の人手不足割合では、「建設」が71・4%と最も高く、9業界中、唯一7割を超えた。建設業界の企業からは「年末に向けて官公庁・民間工事ともに順調に推移しているが、技能者不足や次年度の物価上昇、人件費高騰などの不安要素が残る」との声が上がっている。

 2番目に高かったのは、旅館・ホテル、飲食店、情報サービスなどを含む「サービス」(67・9%)。観光需要が回復したことにより、人手不足も顕著に表れ始めている。情報サービス企業からは「開発技術者が不足している状況が続いている」との指摘が出ている。

 非正社員の人手不足企業の割合は、前年同月と同じの36・7%。3割を上回る高止まりの水準が続いている。業界別では、正社員と同じく「建設」が50・5%でトップ。これに「農・林・水産」(41・7%)、「製造」(41・1%)、「サービス」(40%)が続いた。

 また、時間外労働の上限規制が適用される建設業と物流業(道路貨物運送業)の「2024年問題」も調査した。人手不足を感じている企業は71・4%の建設業に対し、物流業は57・9%。人手不足の解消には従業員数の増加が重要な一手となるが、前年同月と比較して従業員数が「増加した」と回答したのは建設業が22%で、物流業は18・2%にとどまっている。両業種とも従業員数が「変わらない」と「減少した」割合は約8割に上り、人手不足は長期化することが予想される。

 同支店では「人手不足の解消には大きく分けて、マンパワーの増加と生産性向上のいずれかが求められる」とし、「労働人口の減少や時間外労働の上限規制などが重なり、従業員数の増加が見込みにくい中で、生産性向上は避けて通れないテーマになる」と指摘している。

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