港湾の脱炭素化へ連携協定 電気運搬船で再エネ活用 苫港管理組合とパワーエックス

港湾の脱炭素化へ連携協定 電気運搬船で再エネ活用 苫港管理組合とパワーエックス
連携協定を締結し、握手する伊藤社長(右)と佐々木専任副管理者

 苫小牧港管理組合と蓄電池事業を展開するパワーエックス(東京、伊藤正裕社長)は6日、港湾の脱炭素化に向けた包括連携協定を結んだ。同社が開発を進める「電気運搬船」や蓄電池を使い、再生可能エネルギー由来の電気を、苫小牧港や周辺企業で活用する狙い。同社は2026年から実証試験を始める予定だ。

 同社は21年設立の新興企業で、大型蓄電池の設計や製造、販売を手掛けており、「電気運搬船」(総トン数約9200トン)を現在、今治造船(愛媛県)と開発中。総蓄電容量は1時間当たり240メガワットで、一般家庭2万4000世帯が1日に消費する電力に相当する。えりも町の風力発電施設で発電した電気を、同船で苫小牧に運ぶことを検討している。

 また、同社は蓄電池の量産化に向けて開発し、電気運搬船への搭載を予定している。20フィートコンテナとほぼ同サイズの高さ約2・6メートル、長さ約6メートル、幅2・4メートル。一般家庭250世帯分の1日電気使用量を貯蔵可能で、余剰電力を必要な時間帯に供給できる。発電時間が限られる太陽光などの再生可能エネルギーをためて使うことで、脱炭素化やエネルギーコスト低減につながる。電力需要が多い苫小牧港の港湾地域に設置を検討している。

 6日にハーバーFビルで協定締結式を行い、協定で▽港湾内の車両EV(電気自動車)化、臨海部における蓄電池を利活用した陸電設備導入などの検討▽同組合は電気運搬船事業の実現に向け、苫小牧港における港湾施設の利用調整や港湾施設の占用などで協力▽苫小牧港臨海部で再エネの貯蔵、供給、利用の促進を検討―などを確認した。

 伊藤社長は「再生可能エネルギーのコストを下げ、再エネの活用を爆発的に増やしたい。港湾で使う電気をクリーンにしながら電力需要に応える」と意欲。同組合の佐々木秀郎専任副管理者は「苫小牧に限らず道内全体の脱炭素化にもつながる。プロジェクトの実現に向けて協力していきたい」と歓迎した。

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