帝国データバンク札幌支社は、2023年の道内企業約1万8000社を対象とする「後継者不在率」動向調査結果を発表した。後継者が「いない」、「未定」と回答した企業は約7200社に上った。後継者不在率は66・5%となり、前年比1・6ポイント低下。6年連続で前年の水準を下回り、新型コロナウイルス禍前の19年からも6・4ポイント低下。調査を開始した11年以降、過去最低を更新した。
5年前の18年時点と23年の後継者策定状況を比較可能な約5500社を分析したところ、21・8%に当たる約1200社が新たに後継者を決定していた。
23年の後継者策定動向は、全ての年代で後継者不在率が低下した。「50代」が75・8%、「60代」は52・8%、「70代」は41・4%、「80代以上」は36・6%となり、いずれも18年と比較して10ポイント近く低下している。
業種別でも、全業種で前年を下回った。最も高いのは「サービス」(70・3%)で唯一、70%台となった。最も低いのは「製造業」で61・1%だった。
23年の事業承継動向では、血縁関係によらない役員・社員を登用した「内部昇格」によるものが37・2%に達した。22年で最も多かった身内の登用など「同族承継」(34・8%)を上回り、事業承継の手法としてトップとなった。事業承継は親族間承継の低下を背景に、「脱ファミリー」の動きが加速している。
一方、都道府県別では、北海道の不在率(66・5%)は、鳥取県(71・5%)、秋田県(70・0%)、島根県(69・2%)に次いで全国で4番目に高かった。最も不在率が低いのは30・2%の三重県だった。全国平均(53・9%)を下回る都道府県は21に上った。
同支店では、「後継者問題への啓蒙(けいもう)」により「経営者の後継者問題に対する意識改革は確実に成果を上げている」と分析。今後は「事業承継中のアクシデントやトラブル発生による『あきらめ』防止に向けた取り組みも重要になる」と指摘している。
調査は同社のデータベースを基に21年10月~23年10月の期間を対象に、事業承継の実態について分析可能な道内企業約1万8000社を対象に実施した。
















