苫小牧市教育委員会は、中学校の部活動を地域のスポーツクラブなどに委ねる「地域移行」実現に向けたロードマップ案をまとめた。部活動の地域移行は、国のガイドラインに基づく取り組み。2024年度から種目ごとに段階的に移行を進め、28年度以降は部活動を完全に学校から切り離し、運営のすべてを地域に委ねる内容となっている。
ロードマップ案によると、23年度は準備期で、専門的指導員(部活動指導員)確保や活動場所の確認、整理を進める。複数校が合併して一つのチームとなる「拠点校方式」の規則などもまとめ「苫小牧型部活動地域移行ビジョン」を策定、周知を図る。
24年度は秋の新人戦終了後、陸上、水泳、柔道、剣道、相撲などを完全に地域移行させる。水泳はすでに学校では活動できないケースが多く、スポーツ施設を指定管理する都市総合開発など民間クラブが指導を担っているが、引率や事務手続きを含め移行させる。
球技(野球、サッカー、バレーボール、バスケットボール)については市内西部、中部、東部など地区単位で拠点校方式を導入。各チームの指導者は、専門的指導者と希望する教員の併置とする。
合同5チームで活動するアイスホッケー部は、将来的な地域クラブ化への移行を見据え、現行の体制を維持する。
卓球、バドミントン、テニスなどの部活動は従来通り学校で行いつつ25年度の地域移行開始を目指し、拠点校方式導入も視野に準備を進める。
25~27年度は完全移行に向けた最終調整期間とし、すでに拠点校方式を導入したチームの統合や新規チームの立ち上げなどを進めつつ、文化系部活動の地域移行にも着手。指導報酬については、教員も希望があれば参加可能な「兼職兼業システム」を採用する。これまで各校の教員が担ってきた連絡を含む事務的な業務は後援会を組織し、保護者に依頼する。
市教委は今年度中に校長や教職員と情報共有した上、保護者や市民に周知する。受け皿となる地域団体などとの交渉は24年度以降、本格化させる。
【部活動の地域移行】
学校を拠点とする部活動の地域移行は、教員の負担軽減や、少子化が進む中で文化・スポーツ活動を継続的に取り組める環境づくりを目的に国が推進。教員が学校教育の一環として無償で担ってきた部活動の指導を地域のスポーツクラブや民間事業者、外部団体などに委ねるもので、2022年12月の「総合的なガイドライン」では25年度までを改革推進期間とし、可能な限り早期実現を目指すよう促している。苫小牧市内の中学生は今年5月1日時点で4372人と、10年前に比べ約200人減少している。
















