苫小牧市は2024年度に市内路線バスで「夜間バス」の実証事業を行おうと、道南バス(室蘭市)と協議を進めている。市内のタクシーが運転手不足などを背景に夜間の稼働率が低下する中、持続可能な公共交通を維持する狙い。JR苫小牧駅から東西に向かう路線を想定しており、運行時間や利用料金などの詳細について検討している。
実証事業は24年12月~25年1月、路線は24年に新設する「102」光洋澄川線と「103」沼ノ端勇払線で、午後11時以降の運行を想定している。年末年始で夜間の飲食店利用が増える中、中心街からの帰宅利用を見込む。路線は再編素案段階だが、両路線ともに最終便は午後9時10分発となっている。
市によると、市内ではタクシー運転手の人手不足や高齢化を背景に、特に夜間は稼働率が低下して配車が遅れている。市内タクシー事業者は11月末現在、5社で車両台数は219台、稼働率は約50%程度というが、さらに夜間は日中と比べて半減するという。
市民がタクシー確保に苦戦することで、繁華街の飲食店などで利用減につながりかねない現状。市は公共交通事業者を取り巻く環境が厳しさを増す中、実証事業で飲食店利用者の帰りの足を確保するとともに、新たな需要の掘り起こしにつなげたい考えだ。
ただ、バスの夜間運行を巡っては収支はもちろん、運転手の確保、酔客への対応など課題も多い。市まちづくり推進課は「公共交通事業者が厳しい環境の中、何かできないか内部で検討してきた。乗り合いバスとして運行できるか、実証事業を通じて効果を見たい」としている。
















