米大リーグのマリナーズなどで活躍したイチローさん(50)=本名鈴木一朗=が、沖縄県の宮古島から届いた高校球児の熱い思いに応えた。初の甲子園出場を目指す宮古高の関係者や島民から「悲願をかなえたい」と意欲を伝えられたことを受け、「未来の礎となるきっかけを残せたら」と訪問を快諾。16、17日の両日、17選手を熱心に指導した。
イチローさんにとって、宮古島はプロ野球オリックス在籍時にキャンプ地だった思い出深い場所。「みんなの生まれる前から毎年キャンプをしていて、(初代王者となった)2006年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の時もキャンプをした。結構縁起はいいと思うので」と話し、練習をスタートした。
手本を見せながら教え、次々に投げ掛けられる質問に丁寧に答えた。16日は打撃投手を務めて計448球の熱投。17日のフリー打撃では約20メートルの防球ネットを越える推定130メートルの大飛球を放ち、選手を仰天させた。
宮古高は今夏の沖縄大会で4強入りし、甲子園まであと一歩の実力はある。イチローさんは「想像していたよりも可能性はある。自信は持っていい」と感心し、「難しい目標を設定して超えていくことが大きなカギ」とアドバイスを送った。川満悠雅主将(16)は「新鮮なことばかりだった。イチローさんの言葉や指導で自信が持てたし、責任感も生まれた」と感銘を受けた様子だった。














