半導体出荷額 1.1兆円に 関連産業ビジョン素案 道有識者懇 2033年の目標値8項目明記

半導体出荷額 1.1兆円に 関連産業ビジョン素案 道有識者懇 2033年の目標値8項目明記

 道は22日、「北海道半導体関連産業振興ビジョン」の素案をまとめ、札幌市内で開いた3回目の有識者懇話会に示した。各般の施策を戦略的に展開するため、2033年の8項目の目標値を明記(一部はなお未定)。千歳市で次世代半導体を製造するラピダス(東京)を中心とする半導体企業の10年後の出荷額は、現状(689億円)の約16倍となる年間1兆1000億円を掲げた。

 道が素案に明記した出荷額の内訳は、ラピダスの次世代半導体が1兆円で、その他の半導体関連製品を1000億円に設定した。国策プロジェクトのラピダスは25年に試作ラインを稼働させ、27年に量産を開始。回路線幅2ナ  ノメートル(ナノは10億分の1)を量産化し、その後、より微細な1ナ  ノメートル台の半導体の開発に取り組む。30年代の売上高は1兆円規模を目指している。

 ラピダス進出を起爆剤として、国内外の企業誘致を積極的に展開する。半導体関連企業の立地件数を現状の52件(23年12月現在)から10年後は100件と倍増を目指す。これに伴い半導体関連企業の雇用者数の目標値も現状の2197人(21年現在)から倍増の4300人と明記した。

 この他、半導体に関するスタートアップ(新興企業)の創出・集積数は現状の1件(23年12月現在)から10年後は6件に増やす。

 今年3月時点で40%だった道内理工系大学・高専の道内就職率については、教育環境の充実などで各年度で前年より増やすことを目標に掲げた。

 また、大学・高専における半導体に関する産学連携数、道内総生産、製造業の付加価値生産性の目標値については、今回の素案では未定とした。

 ラピダス立地を最大限に生かし、本道経済全体の成長に結び付けていくための指針となる「ビジョン」の計画期間は24~33年度の10年間。当初5年間を重点期間に設定し、情勢の変化を踏まえて見直す。素案では、道内のデジタルインフラを成長基盤として、半導体やデジタル関連産業の集積を加速する「北海道デジタルパーク」を全道に展開することも盛り込んだ。

 有識者からは「もっと思い切った具体策を書いてはどうか」などの意見が出たほか、オブザーバーで出席したラピダスの担当者からは、次世代半導体と半導体関連製品を分けて目標を設定したことを疑問視する指摘も出た。

 道は有識者懇話会での議論を今回で終了した。来年1月にパブリックコメント(意見公募)を実施。2月開会予定の第1回定例道議会での議論を踏まえ、年度内にビジョンを策定する。

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