苫小牧市の空手道場、優至会塚本道場の塚本鉄兵代表(トヨタ自動車北海道)と古河原光沙の2人が、昨年11月に静岡県で開かれた第2回総極真世界空手道選手権大会に出場し、それぞれ組手部門で栄冠をつかんだ。同日行われた国際親善大会でも門下生数人が入賞するなど奮闘した。
塚本代表は、30人でトーナメントが展開されたシニア男子2部門で見事優勝。国内トップ選手のほか、半数が海外勢と有力選手が集った一戦を制し、「空手を始めて31年間、つらさや悔しさをたくさん味わってきた。全てが報われた瞬間。とてもうれしい」と初の世界一に目を細めた。
ハイレベルなトーナメントに挑むに当たり、負けないパワーを積んできた塚本代表。初戦から全力で臨み日本勢、海外勢の強者を沈めて4回戦までを勝ち上がった。迎えた決勝はライバルとして20年前に拳を交えた相手との再戦。「負けた時の記憶が残っていた。不安だった」と振り返る。
全てをぶつけて打ち合いたい―という塚本代表の気持ちに応えるように試合開始早々、相手選手も真っ向から打ち合ってきた。「相手のおかげで全てを出し切り、世界チャンピオンになることができた」と語った。
代表が自らつかんだ世界の頂点。「道場生や会社の方々など、多くの人が背中を押してくれた。感謝でいっぱい。今後も大会に出場し続けて、背中で見せていきたい」と決意で締めた。
16人が出場しトーナメントを展開したシニア女子では古河原が栄冠に輝いた。「代表をはじめ、道場のみんなのおかげ。結果を出せて良かった」と笑みをこぼした。
初戦から優勝候補を相手に激闘を繰り広げた。「7年前の第1回大会で敗れた相手。延長まで粘ってリベンジを果たせた」と鬼門の初戦を越えて勢いに乗った。
2回戦以降も全国チャンピオンを含め、名のある選手らを倒してつかんだ初の世界一。大会前に「言われたことを100%こなすので、よろしくお願いします」と代表に伝えた古河原。「これまで自分を信じることができず、結果が出なかった時期を過ごした。セコンドに立つ代表の声が心強く、幾度も力になった」と話した。
大きな自信と経験を積んだ古河原は「この経験を生かして、今後も国内で優勝を重ねていきたい」と意気込みを語った。
【世界選手権】
▽シニア男子2 (1)塚本鉄兵▽シニア女子 (1)古河原光沙
【国際親善大会】
▽中2、3男子軽量 (1)塚本悠剛(青翔中2年)▽同重量 (3)風間琉太郎(ウトナイ中2年)▽中2、3女子重量 (2)古河原海音(青翔中2年)

















