議員報酬増額へ 30年以上据え置き続く 苫小牧市議会が市に要望書

議員報酬増額へ 30年以上据え置き続く 苫小牧市議会が市に要望書
市に要望書を提出する藤田議長(左)と岩田副議長(左から2人目)

 苫小牧市議会が議員報酬の増額を目指している。1993年12月以来、約30年ぶりの引き上げ。物価高騰や市議の成り手不足などが背景で、昨年12月に議会改革検討会で決めた。市議会は改定手続きとなる市への要望を12日に行い、23日に市特別職議員報酬等審議会が開かれることになった。同審議会で「妥当」と判断されれば、関連条例の一部改正を経て増額が実現する。

 議員報酬は93年12月から据え置きが続き、その在り方が議会改革の一環で議論されてきた。しかし、議員によって増額から減額まで考え方に隔たりがあり、議員定数の議論とも相まってまとまらなかった。2020年には、新型コロナウイルス禍で困窮する市民への配慮として、報酬1カ月分を8%削減したこともあった。

 一方、長引く物価高騰など時代の変化に加え、昨年4月の市議選は定数1オーバーと過去最少の少数激戦で、成り手不足も深刻化。改選後も議会改革検討会で、議員報酬の在り方を「引き継ぎ事項」として検討してきたが、議員からは「若い人が市議選に立候補するには、それなりに報酬がないと厳しい」「経費のほとんどを報酬から支払い、社会保障費も30年で上がっている」などの声が続出。全会派が引き上げを求め、昨年12月に増額方針を決めた。

 市議会として改定手続きを進めるため、12日に藤田広美議長と岩田薫副議長が、市長職務代理者の木村淳副市長に要望書を提出。藤田議長は「議員年金が廃止されており、報酬の見直しで議会のさらなる活性化、優秀な人材の確保につながる」と訴え、岩田副議長も「議会改革で削減できるものはしてきた」と理解を求めた。

 市は要望に基づき、23日の同審議会で議員報酬の改定を諮問する。審議会が増額を「妥当」と判断すれば、市議会定例会に関連条例の一部改正案を提出する流れ。前年度の審議会では、議員報酬を「おおむね妥当」とした上、「物価高騰や賃上げ機運の高まりを勘案しても良い時期」との考えも示していた。早ければ2月定例会の議案審議、24年度からの増額となる見通しだ。

 議員報酬は、議長が月額52万円、副議長が同48万円、市議が同44万円。道内では上から7番目で、人口が同規模の釧路市や帯広市を下回っている。周辺では厚真町が22年9月、議員の成り手不足解消を目指し、25年ぶりに報酬の引き上げを決めた。

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