成年女子3000メートル・ウイリアムソン・レミ6位入賞

成年女子3000メートル、積極的なレースで6位に入ったウイリアムソン・レミ=1月31日、ハイランドスポーツセンター

 苫小牧で開催中の第78回国民スポーツ大会冬季大会スケート競技会・アイスホッケー競技会は1月31日、スピードスケート、フィギュアスケートの競技が終了した。スピードスケート2000メートルリレーは、北海道が少年女子と成年男子がA決勝で優勝し、少年男子はA決勝で4位だった。スケート競技の総合順位は北海道が2位、1位は長野、3位は兵庫。またアイスホッケー競技は成年の2回戦、少年の1回戦が行われた。
 スピードスケート競技は最終日の1月31日、ハイランドスポーツセンターで12種目の決勝が行われた。
 地元勢では、浦河町出身のウイリアムソン・レミ(北海道、小鍛治組)が成年女子3000メートルで6位に入賞。苫小牧東高出の新山強(徳島)は成年男子5000メートルで12位だった。リレー種目では、日高町出身の日下賢将(帯広三条高2年)が出場した少年男子2000メートルリレーで本道代表が4位に入った。決勝種目の結果は次の通り。
 【少年】
 ▽男子1000メートル (1)許峻瑗(兵庫)1分15秒10(2)辻本(北海道)(3)久保(北海道)
 ▽女子1000メートル (1)河原莉緒(北海道)1分21秒85(2)倉坪(長野)(3)松島(北海道)
 ▽女子3000メートル (1)重堂沙姫(山形)4分25秒56(2)小島(北海道)(3)宮坂(長野)
 ▽男子5000メートル (1)市場椋也(群馬)6分39秒61(2)立花(北海道)(3)菊池(長野)
 ▽男子2000メートルリレーA (1)松村泰知、山崎亜晄、宮原啓、佐藤侑翔(群馬)2分32秒31(2)篠原、高見澤、平林、三井(長野)(3)鈴木、高谷、小谷瞭、小谷謙
 ▽女子2000メートルリレーA (1)今井柊嘉、笹渕和花、奥秋静子、山田怜歩(北海道)2分45秒42(2)林、北原、野明、倉坪(長野)(3)上田、木村、吉田、根城(青森)
 【成年】
 ▽男子1000メートル (1)松津秀太(岩手)1分12秒04(2)久保(北海道)(3)山中(長野)
 ▽女子1000メートル (1)川村聖亜(愛媛)1分21秒45(2)真野(山形)(3)上鹿渡(栃木)
 ▽成年女子3000メートル (1)小坂凜(山形)4分12秒97(2)前田(富山)(3)高橋(山形)
 ▽男子5000メートル決勝 (1)遠藤二千翔(岐阜)6分41秒16(2)伊藤(長野)(3)小川(栃木)
 ▽男子2000メートルリレーA (1)大島颯己、竹澤直輝、阿部心哉、久保向希(北海道)2分24秒07(2)原、三井、高見澤、山中(長野)(3)石岡、俵山、清川、山本(青森)
 ▽女子2000メートルリレーA (1)清水叶華、両角ほのか、鈴木花梨、北原伊織(長野)2分46秒25(2)真野、鈴木、高橋、小坂(山形)(3)中西、尾谷、杉浦、長崎(山梨)

―ウイリアムソンレミ、積極的なレース貫く
 ウイリアムソン・レミが持ち味の積極的なレースを展開し、入賞を果たした。
 スタート直後から速いレースの流れとなったが、先頭集団に付け、ラインで決められた回数先頭に立たなくてはならない責任先頭制のクリアを狙った。5周目付近でトップに立つも「少し気が緩んでしまった。全力でポイントを取りにいけばよかった」とポイントを取り切れずに終わってしまう。それでも最後まで前方でレースを進め入賞を決めた。
 「地元開催で最低限入賞を目指していた。(入賞できて)ホッとしている」と笑顔。昨年の国スポでは前を追うあまり、後続の選手マークできず入賞を逃す苦い経験があった。「(今年は)引っ張った割に足をためることができていた。次につながるレースだった」と自信を深めた。
 「基礎的な体力がないとできないテクニックもある。フィジカル面を強化したい」と今後の課題を挙げ、全日本距離別選手権での自己ベスト更新やワールドカップ出場を目標に掲げた。

―新山、古里で大舞台も悔しい結果
 大学以来およそ10年以上経ての地元・苫小牧での大舞台だったが、入賞を逃した。新山は「悔しい」と唇をかみしめた。
 大学卒業後は1年間フリーで競技を続け、2014年に徳島県へ移住。県スポーツ協会職員として働く傍ら、協会のサポートも受けつつスケートに打ち込み、18年には国スポ冬季大会で県勢初優勝を達成した。しかし近年は3大会連続で入賞を逃していた。
 「苫小牧での大会(国スポ)に出られるのは今回が最後かもしれない。寂しい気持ちもあり、良い姿を見せたいという思いもあった」。幼い頃から技術を磨いてきた古里のリンク、大舞台に懸ける思いは強かったが、届かなかった
 それでも「体のピークは過ぎているが、練習の効率化などで体力的な数値は変化していない」と新山。来年の国スポでの入賞を目指し、再び練習に励む決意だ。

―北海道は大勝スタート
 アイスホッケー競技は1月31日、ネピアアイスアリーナなどで成年の部の2回戦8試合が行われた。北海道は16―0で福岡に大勝し好スタートを切った。少年の部も競技が始まり、1回戦5試合が行われた。
 【成年】
 ▽2回戦
北 海 道16―0福  岡
 ▽得点者【北】徳田(阿部、村上)小泉(谷、脇本)小泉(脇本、谷)澤出(佐藤、横山)阿部(芳賀、村上)小泉(脇本)小泉(脇本、大場)谷(井上)佐藤、大場(芳賀)荒井(矢島)徳田(村上、阿部)芳賀、横山(阿部、村上)荒井、矢島(荒井、芳賀)▽GK【北】高橋
 北海道は、第1ピリオドから高い攻撃力を生かして得点を量産。数的有利なパワープレーも4回のうち3回を物にするなど、チャンスを決め切る決定力も光った。
長野8―2茨城、埼玉10―岡山1、青森10―1富山、愛知5―0広島、大阪3―2京都、東京4―2神奈川、栃木5―1香川
 【少年】
 神奈川9―0福岡、宮城5―0長野、東京2―1滋賀、大阪6―0岡山、栃木17―0山口

―FW小泉が4得点
 圧倒的な強さを見せた北海道が福岡を16―0で下し、準々決勝に進んだ。ひときわ輝いた連係を見せたのは、共に苫小牧市出身のFW小泉智也、脇本直迪の両者。「あうんの呼吸」で4得点を演出した。
 巧みな連係でチームに勢いをつけた小泉、脇本。同年代の2人は小学生時代から苫小牧選抜などで一緒にプレー。駒大苫小牧高、中央大に進学しトップ戦線で活躍を重ねてきた両者は現在、室蘭スティーラーズで互いに高め合っている。
 この日4得点を挙げた小泉は「パックを欲しいとき、パスを出したいときにいつも直迪がいる。高いハンドリング技術と正確なパスでチャンスつくってくれる」。
 小泉の全得点にアシストを記録した脇本は「スピードをつけた突破力と決定力が強み。チャンスで決めてくれるので心強い」と互いを分析した。
 目指す優勝に向けて「地元開催なので、気合が入る。優勝するために全力を注ぎたい」と2人は力を込めた。

―坂本、圧巻の演技でV
 フィギュア競技は1月31日、ネピアアイスアリーナで成年女子のフリースケーティング(FS)が行われた。世界選手権(3月・モントリオール)で3連覇を目指す坂本花織(兵庫、シスメックス)は145.36をマークして2位と20点以上の差をつけ、ショートプログラムとの合計225.02で圧勝した。
 競技最終日は成年女子FSの1種目のみ行った。競技会場にはフィギュア世界女王のパフォーマンスを一目見ようと、多くの市民らが来場した。
 【成年】
 ▽女子FS (1)坂本花織(兵庫)145.36(2)松生(愛知)(3)住吉(東京)
 ▽女子順位 (1)坂本花織(兵庫)225.02(2)松生(愛知)(3)住吉(東京)

―次は「世界選手権3連覇」へ照準
 坂本は、FSのプログラム後半で予定していたトリプルフリップ、トリプルトーループの連続ジャンプが単発のジャンプになってしまった。「悔しかったが次の課題が見つかったので、次に向けてしっかり練習していけたらと思う」と振り返った。
 自身のコンディション調整について「試合を積み重ね、自分のモチベーションを高めていくスタイル」とした上で「世界選手権に向け、良い調整になったし、(出身の)兵庫代表として大会に出られてうれしかった。世界選手権はショート、フリーをノーミスで終わり、3連覇を達成できるよう頑張りたい」と意気込んだ。
 昨年1月、苫小牧市で開かれた日本学生氷上競技選手権大会(インカレ)以来、1年ぶりに来苫した神戸市出身の坂本。「過ごしやすいまち」と苫小牧の印象を語り「神戸は雪が降らないので、思わず雪の中に飛び込んで楽しんだ」と笑顔を見せた。

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