【ロンドン時事】ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子はシーズン半ばを過ぎた。小林陵侑(チームROY)は個人16戦を終え、1勝を含む8度の表彰台で総合3位。2季ぶり3度目の総合制覇を懸けて後半戦に臨む。
3、4日のドイツ・ビリンゲン大会は2戦連続で2位。雨や強い向かい風の難しい気象条件を苦にせず結果を残した。3度目の総合優勝を飾った年末年始のジャンプ週間以降の8戦で、表彰台を逃したのは1度だけと安定感が光る。
好調を維持できている要因を、「条件とかをあまり気にせず、自分のパフォーマンスができているのが大きい」と自己分析する。特徴の異なるジャンプ台ごとに理想のイメージをつくり、体現することに集中。風など外的要因に左右される競技だけに、好飛躍を続けられているのは「奇跡に近い」と言う。
総合首位のシュテファン・クラフト(オーストリア)とは233点差でまだ背中は遠いが、2位アンドレアス・ウェリンガー(ドイツ)は55点差で射程圏。3日の第15戦でクラフトは39位、ウェリンガーは17位に沈んだ。今季序盤はなかなか表彰台に立てなかった小林陵は「シーズンを通して戦うことの難しさは、周りを見ていて分かる」と実感を込める。
後半戦は17、18日に札幌大会を控え、その後は巨大な台のフライングヒルでの試合も入ってくる。「地元で勝ちたい。札幌ぐらいで一番高いところに立てれば」。猛チャージを期した。

















