「おーっ。クマだ。ラッキーッ」。そんな声が車内に響き、窓の外には投げられた餌に近寄るクマと、その様子を写そうとカメラを手に近寄る観光客―。テレビのニュースなどで、人とヒグマとの困った接近の様子を写した画像を見たことのある人は少なくないはず。「こらっ。餌をやるな。離れろ! 離れなさい」。道路に現れたヒグマに餌を投げ与えて遊ぶ観光客に、少し乱暴に呼び掛ける自然保護関係者の声を聞いたこともある。
環境省は8日、4月にも北海道のヒグマと本州のツキノワグマを、国の交付金によって捕獲できる「指定管理鳥獣」とする方針を決めた。ニホンジカ(推定222万頭)やイノシシ(同72万頭)に続く指定だ。2023年度のクマ類による人身被害が1月末現在で218人(道内9人)、うち死者数も6人(同2人)に上り、生息数は数万頭と少ないものの捕獲による頭数管理が必要と判断した。
来週は気温が高めで関東などではサクラ満開の季節の気温が予想されている。クマたちの冬眠からの目覚めも近い。秋田では倉庫に侵入したクマが捕獲された報道もあった。人との生活圏の線引きをどう設定するか。生活上の注意事項の確実な順守など、まずは人間が覚えなければならない事柄の点検をしたい。(水)
















