1月27日から2月3日まで、苫小牧市のネピアアイスアリーナなどを会場に開催された第78回国民スポーツ大会(国スポ)冬季大会スケート競技会・アイスホッケー競技会。前身の国民体育大会(国体)から「国スポ」へ名称が変更し初の大会で、本道では5年ぶり。苫小牧として2006年以来となった同大会には、道内外から1万人以上の来場客が訪れた。市総合政策部国民スポーツ大会準備室の神保英士室長は「大きなトラブルはなく、無事に終えることができた。結果的に見れば成功に終わった」と総括した。
18年前の開始式はネピアアイスアリーナで行ったが、今回は苫小牧市民会館で実施した。「樽前ばやし」と「夜桜金魚とまこまいJAPAN」が太鼓やよさこいを披露したほか、苫小牧にゆかりのある人らの応援メッセージを紹介し、場を盛り上げた。神保室長は「北海道や苫小牧らしさを出すには市民会館でないとできなかった。全国の人に『苫小牧』という地名を知ってもらい、開始式で言えば18年前より良かったと思う」と振り返った。
国体から国スポへ名称変更がされて初の大会だったが、「1回目という意識は持たず、『選手ファースト』を念頭に置いてきた」。各会場で無料提供したスープカレーは選手、関係者からも「助かる」「ありがたい」と好評だった。市内の小学生が各競技を観戦し応援で盛り上げたことについても「やりがいがあり、モチベーションが上がった」という声が選手から寄せられたという。
来場者からもSNSを通して「会場がきれいだった」「イルミネーションが良かった」などのコメントが見受けられたという。神保室長は「フィギュアスケートは、開会前から問い合わせがあった。初めて競技を観戦した子どもが『興味を持った』という話も耳にした。スケートに興味を持ってもらうこちらの意図は達成できた」と話した。
一方、事前準備の段階では課題も見つかった。「(各競技の)連盟との調整や人数の手配を6人で対応するのは厳しかった。1人が全競技を担当していたので、一人ひとりのウエートが重かった。競技ごとに担当を振り分けるなど準備段階でもマンパワーが必要」と分析した。
会場運営では「シルバー人材センターの皆さんが会場のごみを拾ってくれたり、苫小牧警備協会が苦情に素早く対応してくれたりし、運営に支障が出なかった」と感謝も。「今回の良かった点や反省点を洗い出し、次の開催がいつになっても対応できるように引き継ぎたい」と締めくくった。




















