ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子の札幌大会は17、18日に札幌市大倉山ジャンプ競技場で行われる。注目は51歳の葛西紀明(土屋ホーム)。予選を通過すれば4季ぶりのW杯出場となり、自身の持つW杯歴代最多出場数を570に更新する。
1月に札幌で行われたW杯下部大会のコンチネンタルカップ3戦のうち2戦で日本勢トップの成績を残し、W杯札幌大会代表入り。今月3日には同じ大倉山でのTVh杯を制して自身2季ぶりの優勝を飾るなど、好調をキープ。「全世界の皆さんが僕を待っていてくれていると思う。期待に応えたい」と口も滑らかだ。
昨季は欠場者が出たため次点からの繰り上がりでチャンスが巡ってきたが、連絡は試合前日の夕方だった。「暴飲暴食をして体も重かった。断ろうと思ったぐらい」。調整不足がたたり、51位と55位で予選落ち。苦い経験も糧に、今季は気を緩めず調整に励んでいる。
2年前に迎えたスロベニア人のズパン・コーチの下、車輪付きの板の上でのスクワットなど、多彩なメニューをこなしてフォームを改良。年明けからは朝晩のランニングを欠かさず、ストイックに体を絞り込んできた。
まな弟子の小林陵侑(チームROY)はW杯総合優勝争いに絡み、長年のライバルで親交の深い42歳のシモン・アマン(スイス)は自身に続いて史上2人目のW杯500試合出場を果たした。周囲の活躍も力に変え、「予選を通過したい。調子が上がれば(本戦30位までの)W杯ポイントも取れると思う」。レジェンドは心身ともに万全の状態で偉業に挑む。




















