登別の中村・福富さん、3世代で大会初出場 カーリング・苫小牧選手権

協会関係者が制作した横断幕の前で記念撮影をするチームてこてこ

 2月10日に苫小牧市内の新ときわスケートセンターで行われた第40回会長杯争奪苫小牧カーリング選手権大会に、祖母、母親、孫の親子3世代で結成された登別市のチームが出場した。チームにとって初めての大会で初勝利を挙げることはできなかったものの、緊張感ある大会の雰囲気の中で競技の楽しさを実感。今後も家族ぐるみでカーリングを楽しみたいと話している。

 チームは「てこてこ」。メンバーはいずれも登別市在住の祖母・中村妙子さん(67)、母親・福富紗奈己さん(42)、孫で小学3年の惺也君(9)と小学1年の結惟さん(7)。

 4人が競技を始めたのは、苫小牧カーリング協会が主催した教室。紗奈己さんと惺也君、結惟さんが2022年に開かれた北京オリンピック、カーリング女子で活躍したロコ・ソラーレを見て興味を持ったのがきっかけだ。「あまりやっている人がいないので、面白いと思った」(惺也君)、「(ストーンを)当てたり、はじいたりしているところが面白そうだった」(結惟さん)という。

 紗奈己さんも子どもの習い事にも良いと考え、カーリングができる場所がないか探したところ、同協会が実施していたスケートまつり協賛の選手権大会出場を目指す同教室を見つけた。

 3人は昨年10月から、同教室の練習に参加。これに妙子さんも付き添った。紗奈己さんと妙子さんはもともとアイスホッケーの経験があって氷上のスポーツにはなじみがある。

 一方、子どもたちがスケートリンクの氷に乗ったのは数えるほど。ところが練習では氷の上を走ることに興奮した様子で、協会のスタッフからストーンの投げ方などを学ぶと惺也君、結惟さん共に「投げるのが楽しい」とカーリングに夢中になった。

 11月からは妙子さんも参加し、年明け2月の大会に向けて基礎技術を磨いた。さらに子どもたちは、氷上以外に自宅でもできる練習に取り組むまでに。家の床にマスキングテープで的を描き、段ボールとポリ袋、トイレットペーパーの芯で作った「ポンポンカーリング」でトレーニングするほど熱中した。

 大会では協会の関係者があらかじめ制作した「てこてこ」を応援する横断幕を掲げるサプライズもあり「びっくりした」と4人は大喜び。試合は予選リーグで敗退したものの、「投げるので精いっぱいだったが、久々に緊張感も体感できた」(妙子さん)、「テレビとは全然違った。難しいからこそ面白かった」(紗奈己さん)、「思い通り投げることもできたが、練習より難しかった」(惺也君)、「助走がいつもより短く大変だったけれど、毎日やりたい」(結惟さん)と存分に競技を楽しんだ。

 4人は協会への入会についても前向きに考えている。子どもたちは「次はストーンを磨いてみたい」「ストーンをはじき出してみたい」とわくわくした表情で話していた。

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る