帝国データバンク札幌支店は、2024年度の賃金動向に関する道内企業の意識調査結果を発表した。正社員の賃金改善(ベースアップや賞与・一時金の引き上げ。定期昇給は含まず)が「ある」と見込む企業は63・1%と3年連続で増加。前年度調査(59・4%)から3・7ポイント上昇して初めて6割を超え、比較可能な07年度調査以降、最高水準を更新した。
政府は賃上げの計画を立てた企業を対象に、設備投資を支援する補助金を新設する方針を示すなど、企業の賃上げを後押ししている。さらに岸田文雄首相は、経済3団体に向けて物価上昇を上回る所得増を目指して、企業に対し「力強い賃上げ」を呼び掛けている。
道内企業調査で、賃金改善が「ない」と回答した企業は14・1%。前年度調査(16・5%)から2・4ポイント低下し、07年度以降で最も低い水準となった。
賃金改善が「ある」と回答した企業の業界別では、「農・林・水産」が76・9%でトップ。これに「建設」と「運輸・倉庫」(共に66・7%)、「製造」(66・3%)が続いた。
賃金改善を行う企業の規模別では、大企業、中小企業、小規模企業とも前年度調査より割合は上昇した。ただ従業員数別では、「5人以下」は46・5%と5割を下回り、賃金改善環境の厳しさが伺える。
賃金改善の具体的な内容については、「ベースアップ」が57・6%で、「賞与(一時金)」が28・1%。「ベースアップ」は過去最高だった前年度(52・5%)を5・1ポイント上回った。
賃金改善の理由(複数回答)に関しては、「労働力の定着・確保」が77・1%で最多。以下、「従業員の生活を支えるため」(66・3%)、「物価動向」(59・1%)の順。
賃金改善をしない理由(複数回答)については、「自社の業績低迷」が62・5%で最も多く、6割を超えた。
24年度の自社の総人件費が23年度と比較し、どの程度変動するかについては、「増加」を見込んでいる企業は75%となり、前年度比で3・9ポイント上昇した。一方、「減少」を見込む企業は6・8%で前年度に比べ1・5ポイント上昇。総人件費の増加率は前年度から平均4・49%増加する見込みだ。
調査は1月18~31日に、道内企業1144社を対象に実施。512社から回答を得た(回答率44・8%)。
















