正解のない世の中

正解のない世の中

 隣町の厚真町を拠点に約5年過ごした胆振東部支局から、本社の苫小牧に帰ってきた。慣れない担当業務に四苦八苦しながら、ここ数日を過ごしている。

 特に初日は体も動かす羽目になった。忘れ物を取りに会社へ戻った後、12階建ての市役所へ。記憶があいまいなことから途中迷子になり、階段の上り下りを繰り返して朝から汗だくになり、夜には両足とも筋肉痛になるありさまだった。

 取材の舞台を地方から都市に移したが、かつてより人手不足という言葉の重みを肌で感じる。新聞社も例外ではなく、社員の離職や採用難が続いている。

 誰もが先行きの見えない将来に不安を抱え、もがいているのだろう。答えを教えてくれる人もいない。ここ数日、自問自答する中、地方で出会ったある女性の言葉を思い出した。「正解のない世の中を生きていかなければいけない」―。今、求められているのは自ら考え、行動する力だと思う。そして、その先に自分なりの答えが見える気がした。(石)

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