古里苫小牧でワークショップ ネイチャークラフト作家長野さん

古里苫小牧でワークショップ ネイチャークラフト作家長野さん
自然木や廃材を使った「岡持ち」作りを指導する長野さん(左)

 全国区で活躍する苫小牧市出身のネイチャークラフト作家長野修平さん(61)=神奈川県相模原市在住=が2、3の両日、古里苫小牧に凱旋(がいせん)し、木工品制作のワークショップ(WS)講師を務めた。創作活動や各地でのWSに加え、雑誌の連載なども手掛ける多忙な日々だが「古里への思いは特別。自分の経験を次の世代に伝えていきたい」と語る。

 長野さんは東洋大学(東京)を卒業後、両親が苫小牧市錦町で経営していた居酒屋「そーらん亭ながの」(2012年閉店)や東京の広告代理店などに勤務。30年ほど前、廃材などをリユースし、生活道具を作るネイチャークラフト作家として独立した。山菜を巧みに取り入れるアウトドア料理人の顔も持つ。

 そーらん亭ながのは、48年間地元に愛された郷土料理が人気の居酒屋。「小学生の頃からよく両親と食材の山菜採りに出掛けたが、思えばこの経験が今の仕事の原点」と振り返る。工具への造詣も深く、スウェーデンの歴史あるナイフブランド「モーラナイフ」公認アンバサダーもアジアで唯一務めている。

 市内の自然団体と親交があり、10年ほど前から年数回来苫。地場産材を使ったいすやテーブルの制作などを通じ、市民らにネイチャークラフトの魅力を伝える。今回のWSも道知事認定の木育マイスターらでつくる「胆振木育コミュニティ」などの主催で苫小牧市植苗のイコロの森管理棟で開かれ、各日、市内や近郊から学生ら約10人が参加。ナイフや電動のこぎり、金づちなどを駆使し、青果市場で使われていたリンゴの木箱を解体してアイスホッケースティックの廃材、街路樹の間伐材を組み合わせ、「岡持ち」に作り替えた。

 鵡川高校に通う矢代茉鼓さん(17)は「自分でイメージしたものを作るのはとても楽しい。材料にも使ってきた人の思いや歴史があり、大切にしなきゃと思った」と目を輝かせた。

 長野さんは現在、DIY(日曜大工)の季刊誌「dopa(ドゥーパ)」でコラムを執筆している他、たき火をテーマにした書籍を年内に出版予定と多忙な毎日を送るが、WSは今後も続ける考え。「刃物で自ら欲しい物を作って壊れても修理し、使い続ける喜びを伝えたい。暮らしの豊かさを子どもに教えられる大人を地域に増やしていければ」と語る。

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