19歳の時、何の気なしに初めて大学の図書館に入った時のことをよく覚えている。自分の知らない本がたくさん並んでいて、そこに書かれた一つ一つの言葉や文章をこの先どれだけ本を読んだって全ては知り得ないのだと思った。
必死に参考書にかじりついた受験勉強を終えて、やっと始まった大学生活の序盤。それなりに知識を身に付けたつもりでいた自分の無知を思い知った瞬間だった。知らないことがたくさんあるという、シンプルでありながらも強烈なその事実に、当時の僕はどういうわけか、安心した。知らない世界に触れる中で、漠然と自分の不安が消えていくかもしれない。そう思ったからだった。
それから10年以上がたった。災害は絶えず起き、戦争だって終わらない。先行きが不透明で予測が困難な時代と呼ばれるが、知らない世界に感じたいつかの希望を信じている。何も変わっていないかと言われるとそうでもなく、大きく変わったことが一つある。他人任せに希望を願っていたあの日と違い、その希望を自分の手で一歩ずつ切り開いていきたいと思っている。未来を語る中で仲間はできて、その仲間と共に進む楽しさを知った。僕は今、大学の図書館で衝撃を受けた知らない世界の中にいる。
どんな場所にいても、学びは終わらない。その学びはいつかあなた自身の希望を形づくっていく。これから一緒に未来をつくっていく一人の仲間として、新たな門出を心から祝いたい。卒業おめでとうございます。
(厚真町地域おこし協力隊)
















